川北英隆のブログ

イランの素晴らしさ

イランを発つ時、現地ガイドは、「日本で、イランの素晴らしさを伝えてほしい」と言った。帰国後、「イランを訪問した」と話すと、「あのイラン」との反応が多い。アメリカとの敵対の影響だ。
イラン国内にいるかぎり、旅行者にはアメリカの影は少ない。テヘラン市内で、元アメリカ大使館が象徴として残されているのは印象的だったが。
鉱産物資源は豊かである。石油はもちろん、鉄、銅、鉛、亜鉛などの産出量も多い。北部には水もある。民族は対外的な摩擦に揉まれていて社交的である。絨毯に代表されるように、手作業の文化も発達しているから、工業への緒も多い。
文化は、メソポタミア文明の発祥、発展とともにある。アメリカが馬鹿にされているのは、イランにとって、アメリカの数百年の歴史なんて、完全に成り上がり者的でしかないからだと思えて仕方ない。
日本に対する感情は良好である。現在、「おしん」がブームである。イランのテレビで何回も再放送されているとのこと。日本人を見ると、「おしん」と声をかけられる場合が多い。実のところ、そんな「おしん」なんてテレビを見たことのない日本人として、肩身が狭かった。
口でとやかく言うのはたやすい。百聞は一見に如かずとも。ペルセポリスなど、治安の良い地域(東と西の国境付近は良くない)にも世界史的に重要な遺跡がある。飯もあっさりしているから、日本人には食べやすい。もしも、若者風にあっさりが好みでないのなら、日本の調味料を持参すればいい(本音は、「そのままの味を楽しめや」と思うものの、このブログはイランの観光大使風だから、調味料使用で妥協した)。アルコール禁止が気にならないかぎり、一度訪れるべき国だろう。

2013/07/17


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