川北英隆のブログ

どうも世の中きな臭い

ニュースが際物を選ぶからだろうが、そのニュースを見ているかぎり、第二次世界大戦前夜の様相がある。とくに韓国との関係と、安倍内閣がそうである。互いにそっぽを向いている。
わが国の安倍ちゃんは右翼で間違いない。「右翼」という言葉に何の主観も込めていないことだけは言っておく。自衛隊の任務にしろ、秘密保護法にしろ、どうもきな臭い。自衛隊と軍とどう違うのか、秘密を保護していくと「大本営発表」になるのではないか。
政府の方向感がどこにあるのかが明らかでない(少なくとも僕の頭の中では)。何を意図して、どういう政策を目指すのか、それを明らかにしてもらわないことには、「山本リンダ」ではないが困っちゃう。要するに、部分を小出しに見せられただけでは、それこそ大きな秘密が伏せられたままだとしか評価できない。そもそも全体像がないのなら、そうだと正直に表明してもらうにかぎる。
以上は、日本だけが悪者だと言ってはいない。この点に注意してもらいたい。
韓国は、過去という(日本としては決着をつけたと言っている)部分にこだわっている。僕自身が経験しているところだが、過去に親しかった者で、何らかのきっかけで憎しみあった同士の関係は非常に醜い。日本企業同士でも、過去にこだわっていたのでは何も進展しないどころか、後退する。
そうではなく、過去をちらっと振り返りつつ(人間の性として当然)、それ以外の瞬間は未来を志向するのがいいのではないか。過去だけを振り返ると、では日本のルーツはどこにあるのか、朝鮮半島と日本の関係とは何なのか、はるかな過去にまで戻らないといけない。しかも、そんなことをしたとしても決着はつかない。
中国は東南アジア、極東アジアの盟主である。その文化がなかったとすれば、アジアの発展はなかった。これは、言葉で表明するかどうかはわからないものの、誰もが心の中で思っているだろう。安倍ちゃんもそうだろうし、そうでなければアホだ。朝鮮半島も日本もベトナムもそうである。だから、心の中では誰もが中国を尊敬している。その現実をどう活かすのかは、中国の政治能力次第である。
その中国に関して、国境というか支配に関する争いがあったのも厳然たる事実である。チベットにしても、西域にしても、他の民族が過去から居住していた。その事実を確認したうえで、では現在の中国の領域をいかに考え、統治するのかが重要である。ソ連、バルカン半島などの歴史的事実を正しく認識し、解釈し、処すべきだろう。

2013/11/20


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