川北英隆のブログ

世の中は狭いもので2

今日、厚労省の廊下を歩いていると、変な視線を感じた。廊下の暗い電灯の中、一人の男がこちらを振り返り、じいっと見ている。こちらもその男を見たところ、N研究所で一緒だったI君である。
少し老けた感じだったが(お互い様か)、やはりI君だと確認した。厚労省で働いているとは噂にも聞いていなかったので、「珍しいとこで」と挨拶すると、「実はAIJ事件の対応のために期限付きで採用された」のだとか。「今年度いっぱいで任期が終わり、次の就職先に行く」と言っていた。
厚労省での肩書は「企業年金資産運用専門官」である。AIJ事件が生じたので、「専門家として採用された」とのこと。I君の研究所での仕事は経済分析と見通しの作成だった。その後、年金資産運用のキャリアを積んだのか。
それにしても、世の中は狭い。僕自身、AIJ事件とは直接関係がなかったものの、独立系のアセットマネジメント会社が大きな影響を受け、その余波がこちらにないわけでもない。その波をI氏が起こしていたかもしれないと思うと(残念ながら、約束していた時間に少し遅れていたものだから、I氏と喋る時間がほとんどなかった)、少しは情報収集しておくべきだったかもと反省してみた。

2014/02/07


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