川北英隆のブログ

京都の店・かぼちゃのたね

修士の学生4人(正確には5人だが、1人が出席しないので4人)が卒業(修了)するというので、それを記念して飲み会を開いた。場所は祇園・一力の北、「かぼちゃのたね」という店だった。
そもそもは鰻の店のようで、南座も近く、歌舞伎役者がよく来るようだ。大学の同僚で、「舞子の世界を科学的に研究している日本唯一(ということは世界唯一)の研究者」と名乗っている教員の行きつけの店とのこと。その教員を知っている学生(といっても社会人)が「卒業記念の飲み会ならここ」と指定した。
味はしっかりしている。酒も料理も、値段も普通。ということで送別会用としての教員の負担はあったものの、予算内(計算したわけでなく、ラフに予想していた金額内)で終わった。
その席で、中国からの留学生に大きな扇子をもらった。「川北英隆」の4文字を頭に入れた詩が書いてある。「中国にはまだ漢詩の文化があるの」との質問に対して留学生は、「趣味でやっているだけ」と答えた。最近、中国もワープロ文化である。そこで、「漢字を忘れている」との他の留学生の言葉を思い出してしまった。漢詩はもちろん、毛筆の文化は中国でも絶滅しつつあるようだ。
いずれにしても、かばちゃのたねは気軽な店ながら、場所がいい。一力近辺で舞子や芸者を見た後、ふらっと立ち寄る店であろう。

2014/03/23


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