川北英隆のブログ

パプアニューギニア的時計修理

ぼろっちいカシオの時計にはいろいろと勉強させてもらえる。カシオにいた知り合いがクビになったので、登山用の時計のことを遠慮なく書けるようになった。その時計を自分で大修理した。
時計はPro Trekである。電波・太陽電池時計で高度、方位、温度が分かる。中身はまあまあいいのだが、チタンのベルトが最低である。前にも文句を書いたが、ベルトのピンが緩すぎ、抜け落ちる。つまり、ベルトがバラバラになる。仕方ないのでピンの穴を接着剤で固定したのだが、結局のところ固定し忘れていたバックルのピンが抜け、腕にはめられなくなった。そこで普通のゼムピンを伸ばして時計のピン代わりにし、その端を曲げてバックルを止める方式で応急処置した。しかし、1年程して、錆びもあり、止めた部分がすり減って再び壊れた。
そこで今度は、同じゼムピンを使いはしたが、端を曲げず、ヤスリで端を削りながら長さを調節し、最後にそのゼムピンを接着剤でバックルに固定することにした。ゼムピンの端の部分は接着剤で覆われてしまうので、錆びにくい。ということで、今回はかなり長持ちしそうだ。
そんな面倒なことをしなくても、修理に出せばというところだが、実は1回出している。その時の店屋が言うには「買い換えたら」と。買い換えはカシオの罠にはまるようで嫌だったので、無理に修理してもらった。その後、すぐに壊れたので、今度は修理に出すのを躊躇しているわけだ。
パプアニューギニアやエチオピアで聞いたことには、彼らは先進国から中古品を手に入れ、それを自分達で「非純正部品」を使って修理しながら、延々使っているらしい。それと同じことをカシオの時計で試していることになる。
ついでに書いておくと、友人もPro Trekを使っていたが、バッテリーが短期間でダメになったと怒っていた。ベルトもそうだが、使っている部品に不良品がかなり混じっているのだろう。カシオに限らず、銀座はWAKOの置き時計もすぐに壊れたし、日本の製品もいい加減なのが多いということで半分諦めている。諦めを半分で済ませるためには、つまり100%諦めることだけはしたくないというのなら、パプアニューギニアやエチオピア的な修理をすることだろう。

2014/05/20


トップへ戻る