川北英隆のブログ

記憶の中の場所を訪ねる

葬儀が続くと、どうしても記憶の世界を訪ねることが多い。昔に歩いた場所をもう一度歩く、もしくは歩いてみたいと思う。その場所が今はどうなっているのか。これが最近のマイブームである。
マイブームという用語は好きでない。今月初め、大学の「初年度演習」という高校の続きのような授業で学生に個人研究の発表をさせていたら、そのマイブームという言葉が久しぶりに登場した。「まだ使うのや」と思った。そもそもマイブームと聞くと、コップの中の嵐やプチブル(小ブルジョワ)を思い起こしてしまう。閉鎖的な、自己満足的な、どうでもいい、もったいをつけた、ピント外れな等、いろんな連想が働く、あまり心地良くない用語である。だから、「最近のマイブームか」と書いたのは自嘲気味なわけだ。
それはともかく、5/26の坊城の町がマイブームの手始めだった。
昨日書いた芦屋の近くのセレモニーホールは5年前に一度行ったきりなのに、その向かいにある車の販売店の看板を見た瞬間、まだ目的のホールが見えていないにもかかわらず、「ああそうや、この店の向かいにある」と記憶が蘇った。どこに、そんな記憶が埋もれていたのだろうか。
もう1つは、実家のある郡山の「はしば」という地名である。どんな漢字を書くのかは知らない。北郡山の一部であったと思っている。「端場」かなと、推測している。その付近に大阪口という地名があり、郡山の外れ、大阪に続く街道の始点だから。
小学校の時、一緒に委員をしていた女の子がいて、母親が「Yちゃんは"はしば"に住んでいるのやね」と言っていた。そんなことを思い出したのは、3年前の父親の葬儀の時、久しぶりに北郡山に行ったからである。また、そこから丘を越すと富雄川に出る。昔、そこにホタルを取りに行った。このブログの初期の頃に書いた故吉村光威さんの故郷でもある。今は新興住宅地になっている。
以上はすべて葬儀つながり。だからマイブームである。このうち、歩いていないのは北郡山である。そのうち暇を見つけて、北郡山から矢田寺の方に出てみようかとも思っている。

2014/07/20


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