川北英隆のブログ

臭豆腐に魅入られてしまう

台湾での魅力の1つは食事である。去年、高雄での食事は美味かったし、材料にも安心感がある。今回、高級料理店を予約してもらう予定だったが、目当ての店が満席だったとか。その代わりに屋台を堪能した。
台湾には指導している(「どんな指導や、野放し違うか」という批判もありそうな)院生が2人、半年間の予定で留学で滞在しているので、その2人に屋台を案内してもらった。最初は観光ガイドに載っている士林である。翌日は有名な(僕は知らなかった)九份と、学生がよく行くという一般の夜店だった。
そこで、というか士林で出会ったのが噂の臭豆腐である。ソコトラ島からの帰りの飛行機で風邪を引き、味覚と臭覚が鈍っていたが、それでも小泉武夫さんではないものの、「ええ臭いや」と感じてしまった。2人のうちのボス級の学生に「食べようよ」と言うのに、なかなか食べさせてくれない。近寄りたくないくらい大嫌いらしい。後で理解したのは、大阪人らしいからか。僕は奈良人なのに。
それでも、士林の夜店(地下の大飲食街)で臭豆腐の揚げたのを食べた(食べさせてもらった)。で、味はというと、厚揚げみたいなもので、大きな感動はない。でも、「これが臭豆腐か」というかすかな感動が生じる。
九份では臭豆腐の煮たのを勝手に店に入って食べた。これは美味い。「これが臭豆腐や」と感動ものである。びっくりするほど臭くはない。食べると口の中に旨みが走る。
その後、一般の夜店でも揚げた臭豆腐を食べた(そう記憶している)が、少し前の感動が強すぎて、ひょっとしたら記憶間違いかという程度のものである。
Wikipediaによると、臭豆腐は普通の豆腐を納豆菌と酪酸菌の発酵汁に漬込んで作るとのこと。確かに、納豆に似た味もするが、もう少し爽やかなような気がする。

2015/01/29


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