川北英隆のブログ

パネルディスカッションの戦い

今日は東京でパネルディスカッションがあり、先週に続いて司会した。メンバー的には先週の方が緊張するはずなのに、実際は今週の方が緊張していた。お友達か(失礼)、そうでないかの差だろう。
今回予想していたのがパネルメンバーからの仕掛けである。僕自身、具体的に知らなかったのだが、経営者としても著名なあるメンバーについて、凄腕なので警戒するように(別に命に関わらないものの)との間接的な注意を受けていた。要するに、知的戦いになる可能性への警告である。その辣腕者と直接会うのは10年ぶりくらいだったか。
今日のパネルの題目は「企業と個人投資家との間に実り豊かな関係を作るために」であった。個人投資家に関する議論である。
このパネル、最初は淡々と進み、「これじゃあ時間が余るな」と思った。そこで、筋書きにない質問を、警戒すべきメンバーに対してついしてしまった。これがいけなかったのか、火に油というか、油にマッチというか、終盤になって議論が盛り上がり、特定メディアと経済団体に対する批判となった。
個人の金融知識・能力は低くなく、低いのはメディアと経済団体だとの議論である。後刻談だが、パネル後控室で少し雑談していると、もっと強烈な批判も飛び出した。本当は政府に対する非難もあったのだろうが、もっともそこは関係者がいたため、間接的な批判にとどまったようだ。
いずれにせよ、警告どおりに辣腕のパネラーだった。司会する立場からすると、時間が余っているのなら右往左往の火種になりかねないのだが、幸いにも時間切れが迫っていた。時間制限のあるスポーツでの逃げ切り的な状況だと思ってもらっていい。10分間くらい、フロアからの質問と回答に突入した時点で、戦いが終わった、何とか凌げたと安堵した。しかし、「これがただ働きとは安いな」とも、つい関西人的に思ってしまったが。

2015/10/15


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