川北英隆のブログ

コンゴ川下りの概観

コンゴといっても少し複雑である。そもそも、コンゴ共和国とコンゴ民主主義共和国(コンゴ民主)とがある。この2国は、大西洋に注ぐコンゴ川の流域の国を形成している。正確には2国と国境を接する国もコンゴ流域の一部である。
コンゴ川の流域面積と水量はアマゾン川に次ぐ。世界第2の大河である。コンゴ川の中流域は大きな盆地になっていて、キサンガニ(コンゴ民主の東部にある主要都市の1つ)からキンシャサ(コンゴ民主の首都)までの1700キロを120メートル程度の高低差で流れている。
コンゴ民主の主要な交通機関は、このコンゴ川の船である。なお、キサンガニの上流と、キンシャサの下流には滝(といっても高低差は大したことない)があり、船で通行することは困難である。
今回、そんなコンゴ川の中流域、1000キロを船で旅した。日程の都合で(大学勤務は日程の調整が可能な仕事なものの、全行程を船で旅すれば日本から20日間以上かかるから、不可能に近いので)、キンシャサの700キロ手前、ムバンダカで下船した。ムバンダカの少し下で、北からウバンギという大きな支流が合流する。そこからキンシャサまではコンゴ川がコンゴ共和国とコンゴ民社の国境となっている。
日本から行くには、エチオピアの首都、アジスアベバ経由である。一番いいのはコンゴ民社の東部の都市、ゴマに飛び、国内線でキサンガニに入る空路である。そこから船でムバンダカに下ってキンシャサまで飛行機で行くか、船でキンシャサまで下ることになる。
今回、このゴマから入る便の日程が合わなかったため、キンシャサに入り、少し戻る形でキサンガニまで飛び、乗船した。国際線はエチオピア航空、国内線はコンゴ航空になる(対抗する国内航空会社がもう1社できたらしい)。
どんな旅だったのか。いろんな意味で興味深かった。

2017/01/08


トップへ戻る