川北英隆のブログ

リンナイ瀬戸工場を見学する

厨房機器、給湯機器を製造している大手企業、リンナイの工場見学に参加させてもらった。昨年、日本特殊陶業を見学させてもらった続きである。最近、凝っているのが企業調査(そのあり方)なので、喜んで参加したわけだ。
実は機械を作っている企業の工場見学は楽しい。電力は建造物や建物を見るだけ。化学、鉄鋼などの素材は、原料がブラックボックスの中に投入され、気がつけば製品が出てくるだけに近い。
この点で機械は目に見えるから理解できる。とくに今回のリンナイは大きな製品でないから、動きがよく見えて楽しかった。しかも、昔、アナリストの頃に担当していた工作機械メーカーの装置が、随所で動いていた。二重に良かった。
肝心のリンナイだが、『京都大学で学ぶ企業経営と株式投資』で内藤社長が話している内容からも読めるように、企業として一貫した哲学があり、それをひたすら追求している。
瀬戸工場では給湯機器を製造している。主要部品を内製化するため、その部品を製造する装置まで自社製である。これが製品の品質をトップレベルにまで引き上げている。
なお、給湯機器は簡単なようではあるが、複雑な工程を経て作られている。湯を瞬間的に沸かすにはどうすればいいのか。ヤカンを沸騰させるのに時間がかかるのに、瞬間湯沸器はどうして瞬間に沸くのか。すぐに切れるオッちゃん、オバちゃんが湯沸器の中に入っているわけでない。その部品と製造方法を見せてもらって納得した。
もう1つ、海外展開にリンナイは積極的に取り組み、成功させている。しかし、その成功が一朝一夕でなかったことも理解できた。我慢して成功を勝ち取っている。これは、オーナー系企業の強みだろう。赤字続きであっても、オーナーが将来性を認めれば、継続が可能である。
企業の裏側であるトイレも見た。しっかりと清掃されていた。見学の直前、昼飯を兼ねて集まった名古屋駅前、マリオットホテルよりも余程清潔感があった。

2017/04/27


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