川北英隆のブログ

日本企業の社長も面白い

4年目に入った京大での講義「企業価値創造と評価」もいよいよ大詰めである。企業の社長・会長バージョンも13日の講義で最終回を迎える。
今年、講義してもらったのは順番に、サントリー・鳥井副会長、ピジョン・山下社長、セブン銀行・安斎会長、ライフネット生命保険・出口創業者、そして13日の不二製油・清水社長である。
毎年、ちゃんとした企業を選び、その上でお願いに上がって応諾してもらうのに苦労している。12月から2月終わりくらいにかけて、一番大変である。それだからこそだし、講義の当日、庶務的な世話はアシスタントのSNさん、農林中金バリューインベストメンツ側の男性陣、その他のスタッフにほぼすべてをお願いしていることもあり、かなり楽しく過ごさせてもらっている。
そんな雰囲気の中で抱くのが、日本のトップ経営者が結構面白い(念のために、笑えるという意味ではない)という実感である。日経の顔とも言うべき「私の履歴書」の経営者バージョンの多くが、とくに後半部分が読むに堪えない事実と比較するのなら、大学に来ていただく各人に多くの個性が感じられる。「日本の企業がここまで多様だとは知らなかった」というところだろうか。
農林中金バリューインベストメンツの知恵を借りながら、われわれなりに企業を厳選しているからかもしれない。経営者も気楽に話しているのかもしれない。いずれにしても、「今日は良かったね」で終わる毎日である。
大学での講義を、講義だけで終わらせるのはもったいない。そこで、内容を活字にしている(出版している)。これまで3回分、合計16人の経営者の話を活字にした。今年も上記の5社を活字にする予定である。と、21人の経営者になる。
保証の限りではないが、21人の講義録を読み、感じるところがあれば、もう一度きちんと調べ直し、投資してはどうだろうか。そこそこの成功率になるのではとの予感がある。

2017/07/09


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