川北英隆のブログ

働き方改革は休日の改革から

働き方改革に政府が積極的になってきた。ざっと新聞情報をみるかぎり、在宅勤務と有給休暇に焦点が当たっているようだ。良い方向ではあるが、パッチワーク過ぎるのではないか。
在宅勤務なんて、当たり前のことである。トヨタを筆頭に、大企業が採用を開始したため、政府もようやく腰を上げたように見えてしまう。
むしろ、政府が真っ先に音頭を取るべき政策だったと思うのだが。そうすれば、IT化の促進、都市部への人口集中対策、少子化対策、働き方改革の一石四鳥になると思える。
日本の役所の組織というのは、こういう省庁をまたいだアイデアに稚拙だとしか思えない。どこかの省は、他人(他省)の芝生が青く見えるのだろう、いろいろと越境した政策を打ち出している。それよりは、複数の省庁にまたがる政策を考えた方がいいのではないか。
有給休暇を含めた休日に関して、今の祝祭日の見直しも必要だと思っている。数えたことがないのだが、日本の祝祭日は先進国に例を見ないほど多いとか。「何々の日」を作り、次々と休みにしている。祝祭日を必要最小限に絞り、その代わりに有給休暇を100%近く取得させることが望ましい。
つまり、働くときには集中して働き、休むときには休むのである。それも、それぞれが自分の意思で、結婚記念日でも誰かの誕生日でもいい、好きなときに休む。
何故なら、祝祭日、とくに5月のゴールデンウィーク、盆、年末年始、ハッピーマンデーに一斉に休みを取り、大混雑の中、民族大移動をやって何が楽しく、何がリフレッシュになるのか理解不可能だからである。
何回か書いたように、これは旅行関係業者の陰謀でしかない。しかし、である。旅行関係業者としても特定の日に需要が集中するよりも、平均的に需要がある方が望ましいのではないか。
ということで、もう一度言うと、有給休暇を100%近く取得させ、祝祭日を縮小する。これをやらないかぎり、日本人のだらだら働き、つまり効率の悪い働き方は修正されない。

2017/07/12


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