川北英隆のブログ

北海道の観光と通信事情

青森に入ると約束した日までには余裕があった。山部から青森に行く途中、どこかに立ち寄れる。再び天候と相談し、小樽回り(函館本線)ではなく苫小牧回り(室蘭本線)で函館に向かうことにした。これが正解のようで、当日の午後、札幌や小樽は大雨だったらしい。
青森の前日の宿は長万部で探すことにした。温泉だからである。
列車に乗っていると富良野で観光客が降りる。個人旅行の中国人もいる。
富良野から滝川までの根室本線では観光客がいなくなり、滝川から先の函館本線は再び観光客が多くなる。
札幌から苫小牧と、その先の室蘭本線はどうかというと、やはり観光客が目立つ。洞爺湖が人気のようだった。白人系の観光客が団体でいて、洞爺湖近くの豊浦だったと思うが、そこで降りてしまった。何があるのか不明である。
気づいたのは、室蘭本線に鉄ちゃんが多いことだ。僕が乗った普通電車に2人いた。しかも、小幌(こぼろ)で停車したときには数人がホームに下り写真を撮っていた。隠れ鉄ちゃんもいたわけだ。小幌はトンネルとトンネルの隙間にある駅。調べると秘境駅として知名度が高いらしい。某書によると卑怯度違う秘境度No1とか。
今回の旅行、行き当たりばったりに近いから、大きい画面がいいだろうと、ノートパソコンとモバイルルーターを持参した。しかし、受信状況が良くなかった。青森も同様だった。たとえば、夕方はダメだが、朝は繋がるとか。山歩きに荷物でも、スマホも持参すべきだったと思う。
当日の夕方、長万部の旅館を確保しようと思ったときも、ネットに繋がらなかった。最後の手段、駅構内にある観光案内所に入った。旅館が一覧できるパンフレットをもらったうえで、電話で泊まれるかどうか問い合わせた。7軒あった旅館のうち、OKをもらえたのが最後の7軒目だった。
その時に考えていたことといえば、「これで7軒目もダメだったらどうするんかな」である。観光案内所で長万部近くの温泉宿を紹介してもらい、列車で移動するしかなかったかも。学生時代のように、駅で寝かせてくれないだろうし。
この7軒目の宿、問題もあった。「素泊まりだったら」というのが条件だった。しかも、「今日は付近の飲食店はやっていない」と。仕方ないので、駅前で「カニ弁当」を買い、教えてもらったコンビニで(滝川と違い、長万部にはあったので)ジャンクフードと飲み物を買った。
長万部は熱めの湯で、少し茶色で塩辛いアルカリ泉である。今回の北海道は塩で始まり、塩で終わった。

2017/07/23


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