川北英隆のブログ

プロ経営者への渇望

東芝を議論した数時間前、カルビーの松本晃会長の講演を聞いた。某会議で松本さんが面白いかもと発言したら、朝食付きの講演会をセットしようということになった。その後、同じ日に偶然、日本取引所自主規制法人の臨時理事会が入った。
昨年7月14日のブログでは、松本さんの講義に関し、日本電産との比較で労働時間のことを書いた。今回も労働時間のことが話に出てきた。
前回以上にクリアだったのは、何時間も集中して仕事をできるはずがないとの松本さんの思いである。
聞くところによると、カルビーでは出勤してくると(出勤する必要性もないのだが)、コンピュータがその日の机を決めるらしい。もちろん、前に出勤してきた時の席と異なっている。で、重要なのは、その席は5時間しか確保されないとのこと。もっと会社にいて働きたいのなら、もう一度コンピュータに席を決めてもらわないといけない。
確認しなかったが、要は平均的に5時間が集中して仕事のできる限界ということだろう。それ以上仕事をしても(非常時ならともかく)無駄という意味である。僕の経験でも、5時間集中して仕事をすると頭が疲れてくる。ケアレスミスや判断ミスが多発する。
同じく労働時間のことだが、化粧をはじめとする通勤の準備時間や、電車などに乗っている時間を考えると、家で仕事をする効率性が高い(そういう場合が多い)との見解である。また、労働時間が生産量を決めるとの発想は、ホワイトカラーには通用しない。工場労働者の場合も、生産の自動化が進んだ現在、当てはまらないと話されていた。
結論として面白かったのは、かつて流行ったリゲインの「24時間戦えますか」のコマーシャルである。80年代はそうだったかもしれないが、今では時代錯誤そのものだと。
経営者たるもの、時代環境をきちんと把握し、意思決定していかなければならない。それが多くの経営者にはできていないので、人がダメになり、会社がダメになり、究極は国がダメになると。プロの経営者がいない、サラリーマン経営者ばかりとの意見でもある。
数時間後に議論することになっていた東芝のことを想像すると、笑ってしまいそうになった。


2017/10/11


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