川北英隆のブログ

祇園祭はゴキブリの季節にして

来るなと言うのに来るのが嫌な者(物)達である。今日は7月1日、いよいよ京都は祇園祭、暑い夏と観光客とが押し寄せる。そうでなくとも混雑する四条や錦はどうなるのか。そう思いつつ京都の田の字の中を歩くと、茶色い物がよく落ちている。注意してほしい。
茶色い物はゴキブリのなれの果てである。正確にはクロゴキブリだろう。ゴキの種類なんて興味ないが。
クロゴキブリ、ハネだけになってしまうと茶色くなり、あの独特の艶(ツヤと書くのがいいかな)も消える。そこでついチャバネゴキブリと書いてしまいそうになったが、こちらは古いレストランや居酒屋でちょろちょろしていて、ある意味でかわいい。サラリーマン時代、昼食時なんかに見かけると、近くにあった(僕にとっての)無用の長物、灰皿でそっと潰したものだ。
京都の町屋にはかわいくない方のクロゴキブリが大量に生活しているようだ。それらが夜になると走り回り、飛び回り、表通りに出て交通事故に遭う。だから、京都の夏の風物詩が、昼間の通りの動かなくなったゴキブリである。
以前に書いたと思うが、14年前には新しかったわが家にも、それも町屋ではない建物の上部に住んでいるにもかかわらず、年に1回程度の訪問がある。近くの町屋から飛んでくるのだろう。それとも、飲食したとき、そっとカバンの中に入って付いてきたとか。
これは確実に書いたが、何年か前、某有名イタリアレストランの壁に大きなクロゴキブリが止まっていた。客(比較的若い男女だったかな)がそのゴキの近くの席にいたが、気づいていなかった。どうなるのかなとワインを傾けながら観察していると、店員が近寄ってティッシュでつまみ取り、撃退した。近くの男女は、幸か不幸か、そのゴキの顛末に気づかなかった。一品として盛られても分からなかったに違いない。
何が言いたいのかというと、ゴキブリが嫌なら、ついでに京都も嫌になってほしいということ。とくに夏は要注意である。

2018/07/01


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