川北英隆のブログ

ワイルドな大文字山登山

台風21号の直前の大文字山は期待外れだった。昨日、学会の大会(明治大学)に出席し、同僚と話していると、京都の樹木の被害はかなりのものだったとか。「じゃあ確かめよう」というので、昨日は東京から夜遅くに戻り、今朝は早起きして大文字山に登った。
三条通を蹴上まで歩き、山に入った。途中で観察していると、通りの街路樹が数本倒れ、何本かが傾いていた。いずれもハナミズキである。大きく茂った木の被害が目立った。ぬくぬくと育ったのだろう。
蹴上から日向神社に上がろうとすると、途中の道が「通行止め」だった。崖が崩れたのかと思い、それなら乗り越えようと進んだところ、木が倒れ、道路にかぶさっていた。大した障害ではなかった。
日向神社までの障害はその一箇所だけだった。「順調やな」と思い、神社から山道に入ると、いやに明るい。そのはず、植林の杉を中心に多くの木が倒れていた。
カーブのある山道なので、倒れた木を跨いだり潜ったりしつつ、正しい道に戻るのがなかなかやっかいだった。山道の最初、神社の続きで石段が続いているのだが、その石段が浮いている箇所もあった。
この最初の登りは植林が多い。しかも斜面が南西を向いていて、今回の台風の風が直接吹きつける。だから倒木が多いのかなと推測した。
その後も、植林が多くて南向きの斜面には倒木が多かった。頂上付近になると植林かどうかにかかわらず、倒木が目立つようになった。遮るものが少ないから、風が吹き抜けるのだろう。その倒木の度に、跨いだり潜ったり回り込んだりしなければならない。
結局、神社から頂上まで、普段の倍近くの時間がかかった。しかも、普段使わない筋肉を使うものだから、疲れ方が半端ではない。
頂上からの下りは楽だった(普段に近かった)。斜面が北を向くからだろう。一般登山道に倒木もあったが、酷くはなかった。年寄りも何人か登ってきていたから、倒木が多くはないのだろうと推測した(通っていないので保証の限りではない)。
旧道に入ると、呆れる程に何事もなかった。道が狭いし、多少苦労するのかなと心構えていたのに。斜面が北向きであることと、自然林が多いことによるのだろう。
ところが、一般道と合流し、銀閣寺の裏手まで下りると、倒木が目立った。倒れていたのは植林である。思うに、大文字山全体の植林の手入れが悪いのだろう。だからひ弱な細い木が多いし、大きな木も周りの木が邪魔をして十分な根を張れていない。
いろいろと書いたが、今日の大文字山は久しぶりに楽しめた。ワイルドだったと言っていい。「たまにはこんな経験をしておかないと」と、非常に満足だった。
写真は登りでの倒木の状態である。これはまだいい方(だから写真を撮る余裕があった)、何重にも倒木の折り重なった箇所もあった。
20180906大文字山の倒木.JPG

2018/09/06


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