川北英隆のブログ

ちまき

京都の面白いのは、古い伝統と、それを象徴する行事や品物が残っていることだろう。僕として、そんな伝統にこだわるつもりは毛頭もなく、天皇の退位や即位に関心がないものの、いざ食べ物ともなると別である。
そんな京都、春から夏にかけていろんな和菓子が登場する。中でも珍しくなったのが(多分、地方では、自家製でもないかぎり、なかなかお目にかかれないのが)「ちまき」だろう。奈良の実家で食べたのは子供の頃だけだったように記憶している。
そのちまき、京都ではちょっとした和菓子屋なら、5月の節句限定ながら、当たり前のように並んでいる。そうそう、日本のちまきは和菓子だが、中国で「ちまきや、嬉しい」と勇んで買うと、多くは肉入りの味付けご飯が包まっていて、がっかりする。飽食の時代である。
日本でちまきというと、当然ながら甘いお菓子である(多分)。米粉でできた長細くて甘い団子がチガヤの大きな葉に包まっている。
写真が今年食べたちまきである。京都のちまきは基本、この形である。ただし、今年のちまき、チガヤの柄の部分が曲げられていた。初めてだった。とはいえ、どれもこれも申し合わせたように5本がセットになっている。5月5日だからだろう。
なお、祇園祭に撒かれる(今は売られている)ちまきには中身がない(らしい)。縁起用の飾り物だから。
20190505ちまき.JPG

2019/05/05


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