川北英隆のブログ

アド街の深大寺よりもこっち

家内の知り合いから「アド街ック天国で深大寺が登場する」と連絡があった。知らせてくれたのは深大寺界隈に住んでいる。我が家も、30年くらい前は深大寺付近だった。それで懐かしくて観た。
関西人にとって「そもそも深大寺ってどこや」というところか。東京の西、中央線の三鷹駅の南、京王電鉄調布駅の北にある。
歩くと(歩くなや)、調布駅からは20分くらいだが、坂道を上がる。三鷹からだと、平地だが1時間位かかるか。
我が家は1977年から89年まで三鷹市大沢という住所だった。これが三鷹の辺境で、道路を挟んで向かいが調布市深大寺元町だった。その向かいだが、住み始めた頃には家はなく、植木畑。夜は真っ暗に近かった。それもそのはず、当時は武蔵野の林がそこらに残っていた。大沢に国立天文台があるのも、この暗さの利用だったはず。
通勤にはバスを使うのが普通なのだが、バスは酔う。定期は中央線の利用だったが、通勤には京王の調布駅まで歩くのが日常だった。登山のためのトレーニングでもある。その行き帰りに深大寺の入口を通った。
当時の深大寺は静かで良かった。さらに良かったのが神代植物公園である。公園まで我が家から10分かからなかったから、散歩コースになった。しかも最初の頃の入園は無料だった。門の横には大きな桜があり、花吹雪になった。バラ園も良かった。武蔵野の雑木林もあった。
いつ頃だったか、入園料が必要になり、足が遠のいたのだが、植物園には付属の施設、緑の相談室(今は植物多用性センターに変更?)というのもあり、多少狭いが、そこは無料だったので、当然それを愛用することになった。
今回のアド街で詳細されたのは深大寺界隈が主だった。見ていると観光客が多すぎる。しかも今は、猫も(ゴメンね)杓子もソバである。かつてから深大寺のソバは少しばかり名が通っていたと記憶しているものの、ソバ、ソバ、ソバと叫ぶと下品でしかない。
かつて、深大寺付近で育ったソバを収穫し、食べていたそうだ。武蔵野は水の便が悪く、平地ながらコメに適さない。そこでソバだったのだろう。
それなら分かるが、今、付近でソバは作っていないようだ。住んでいた当時もソバの白い花の記憶がない。だから、ソバ粉はいろんなところから買ってくるとか。「そんなのを、そこまであの手この手とありがたがって食べるのはな」と思う。
そんなアド街の深大寺編だったが、僕のお勧めは、深大寺そのものはともかく、当時の雰囲気が今も残っているとの前提ながら、神代植物園のバラ園、その温室、緑の相談室だろう。
また、深大寺の南側に神代植物公園水生植物園というのがある。その付近は少し丘になっていたと記憶している。深大寺城跡というのもある。僕は行ったことないのだが(当時なかったかもしれない)、調布市営の野草園というのもある。
それと、深大寺の南側を流れる野川は歩くべきである。この野川、武蔵野からの湧き水を集めて流れている。かつての野趣が少なくなったようだが、それでも小川という感じの流れの縁を歩くのは楽しい。時には北側の斜面(ハケと呼ばれている)を上がると、多摩川方面の展望があったりする。
そうそう、この野川の源流は中央線国分寺駅の北側、日立中央研究所の中にある。年に1回だったか、構内の一般開放日があった。その日、野川の源流(池になっている)を見ることができた。

2019/09/22


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