川北英隆のブログ

大豊神社の狛鼠に出会う

今年の初詣、粟田神社、知恩院、八坂神社をいつものように巡った。帰り、ぶらっと祇園の辰巳大明神にも立ち寄った。本当は子年だというので知名度急上昇の大豊(おおとよ)神社にも行きたかったのだが、混雑を予想して避けた。
今日、さすがに大豊神社も人出が一段落したはずと思い、それでも早い時間帯(9時頃)に家を出た。
大豊神社に何があるのか。狛犬ならぬ狛鼠がいるというので、新聞にも登場した。とはいえ、そもそも知名度は高くない。狛鼠以外は見るべきものが少ないと、あるサイトに書いてあった。場所も蹴上と銀閣寺の中間点付近にあり、観光には少し遠い。
南禅寺、永観堂を通り、若王子神社から哲学の道に入った。大豊神社の入口が近づくと、その前に人が何人もいた。「やはり人気なんや」と思いながらのんびりと参道に入った。と、整理人が立っている。その横に列ができている。「えっ・・」である。
「どうしょうか」と思ったものの、「せっかくやし、少しだけ待つのならええやろ」と思った。実際は列に並ぶこと40分、ようやくのことで本殿に向かって右手、大国社の狛鼠に出会えた。
その狛鼠、向かって右側が「あ」、左側が「ん」になっている。
大国主命は鼠に助けてもらったことを思い出した。そういう意味で狛鼠は酔狂ではなく、正当的だろう。
なお、大豊神社そのものは少彦名命を祀っている。大国社の横にはお稲荷さんもある。本殿の左手には狛犬の代わりに猿、鳥(鷹)、蛇の石像も置かれている。
狛鼠(1969年)を含めて、これらの狛犬代わりは比較的新しいのだが、大豊神社は887年、宇多天皇の病気平癒のため祀られたという。
写真は狛鼠の「あ」と「ん」である。椿の花を乗せてあるのは、大豊神社が東山三十六峰の第十五峰、椿ヶ峰の麓に位置するからである。狛鼠も正月の正装である。
20200103狛鼠あ.jpg

20200103狛鼠ん.jpg

2020/01/03


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