川北英隆のブログ

ダージリンで気分が変動

マヤ遺跡に期待しつつ、また現地の状況を心配しつつ、いつも以上の緊張感のあった旅行、それがグアテマラ政府の「入国禁止令」により一瞬にして晴れてしまい、がっかりしたような、ほっとしたような。そんな気分をもり立てたのが予想もしない一杯の紅茶だった。
最近、わが家では、どこで買ったのか、もしくは留学生の誰にもらったのか忘れてしまった茶葉を片付ける(失礼、味からして美味しくいただく)ため、機会を見つけて飲んでいる。もらったプーアール茶は夏に冷やして飲むと上品だった。もっとあるはずと思ったものの、知り合いにやってしまったと気づき、がっかりした。
そんな中、「こりゃとんでもなく美味い」という紅茶があった。「どこで手に入れたのか」と考えると、どこかの土産に買ったような気がした。確認のためにゴミ箱に捨てた小さな札を拾い上げ、小さな字を読んでみた。と、インドの土産だった。
一昨年の12月だったか、インパールとコヒマを旅行した時はニューデリー経由だった。帰りの便を待つ間、デリーとニューデリーのオプショナルツアーに参加した。ツアーと言っても僕一人。デリーとニューデリーの著名観光地に行くのだが、ツアーの主催者としての本命は土産物屋である。
忘れたが2箇所だったかに寄ったと思う。1つはインドの織物を中心としていた。もう1つは紅茶などの雑貨だったと思う。今回飲んだ紅茶は後者で買ったようだ。拾い上げた札を見ると、ダージリン、有機栽培とある。茶葉は大きく、高級な烏龍茶のようにゆったりと縮れている。で、値段はというと25グラム2000円ちょいだった。
思い出したのは、その直前に宇治の中村藤吉本店を訪ねていたこともあり、「いい茶は高い」との先入観念があったのかもしれない。もちろん土産物屋では「多少高いかも」と思いつつも、店員に付きまとわれたせいで、井之頭五郎(知ってまっか?)のように気の弱い僕としては「多少はしゃあないか」と思って最小の被害ですむように、その紅茶を買った記憶がある。ついでに思い出したのは、おまけの茶葉を付けてもらったような。
今回、インド旅行から遠ざかり、値段を確認して、ひょっとして極端なカモになったのかもと心配になった。アマゾンで調べると、同じようなフォートナム&メイソンのダージリンの茶葉が125グラム5480円だとか。25グラムに直すと1100円程度である。予想したように、土産物屋にぼられてはいそうだが、極端ではないし、「こっちは有機栽培や」ということで、一応納得することにした。
紅茶、どんなのかというと、香りがよい。二人で飲んで2回目も苦味がない。3回目はさすがに香りが消えるが、やはり苦味がない。ティーバックとは全く違うし、喫茶店で飲む紅茶も(実はコーヒーはあまり好まず、通常は紅茶を注文するのだが)2回目で苦味が出てくる。
ということは、フォートナム&メイソンのダージリンを注文し、味わいを比べなければと思いつつある。それでどの程度ぼられたのか(ひょっとして、そんなものだったのか)が判明するだろう。

2020/03/16


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