川北英隆のブログ

金沢の卯辰山へ

石川県に保養に行った。コロナの影を拭いに和倉温泉へというところか。ついでに能登半島の最高峰、宝達(ほうだつ)山に登りたかったものの、雨の天気予報だった。梅雨時だから仕方ない。そこで、前回の金沢旅行のときに見つけてあった卯辰山を軽く歩くことにした。
駅からどう行こうか、地形図を眺めていると、卯辰山の横に春日山というのもある。ついでに2つ歩けるのは嬉しいことだ。
金沢のバス路線は結構ややこしい。そこで、駅からほぼ真東へ、小坂神社というのを目指して歩くことにした。直線距離で約2キロであるが、真っ直ぐな道がないため、2.5キロ程度は見ておく必要があろう。神社まで、実際に歩いた時間は30分ほどだった。
金沢駅を出た時には小雨だった。2つの山、丘でしかないので「傘を差して歩ける」と踏んだのだが、途中から断続的な土砂降りになってきた。小坂神社に着いてから雨脚が一段と強くなった。
まずは神社の裏山である春日山を目指すことにした。雨水が滝のように流れる石段を上がり、神社の境内の奥から登る道があるかどうか少し探したものの、行き止まりのようだった。そこで地形図にある北側からの点線路をたどることにした。神社の石段下に戻り、北側の住宅街を越し、さらにその北側の点線路に入った。
点線路の入口にはちゃんとした階段があり、整備されていた。「やったー」と思ったのも束の間、階段の上に配水敷設があり、それ用の道だった。それを過ぎると道が細くなり、夏草がかぶさるようになった。すぐ上に畑があり、その付近で道が怪しくなった。
冬ならともかく、夏にたどれるかどうか不明である。それにマムシを踏みかねない。結局、ずぶ濡れになっただけで退却した。
方針を変え、まずは第一目標の卯辰山をめざすことにした。神社下まで戻り、その前の車道(卯辰山公園線)を南に歩くことにした。車道は曲がりくねりながらも明瞭、卯辰山の三角点の下を通っている。
車道を上がっていくと墓地があり、その先にお寺(専光寺)があった。向かいに金沢卯辰山工芸工房がある。卯辰山を中心とする丘陵、金沢城から見て北東に位置する。このため、多くの寺院と墓地になったのだろう。地形図を見ると寺の記号(卍)が見事なばかりに並んでいる。
工房からさらに車道を上がると、深い森の中の道となる。その森の左手の高みが卯辰山の山頂部である。
カラスが雨に濡れるのを嫌がっているのか、何羽も地面に下りていた。そんな中、数分で左手に石段が現れる。「墓地へ」の表示があるので「違うかな」と思い、もう少し車道を上がって偵察したが、山頂への道がない。石段に戻り、上がると、大きな「卯辰山公園創設記念碑」があり、その奥に三角点(140.9メートル)があった。
鬱蒼とした森の中、大雨も降り、なかなか気味の良い山頂だった。写真がその三角点である。「一見の価値あり」と伝えておくが、これで何人かが登頂を断念するかもね。
20200628卯辰山三角点.jpg

2020/06/28


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