川北英隆のブログ

安倍政権最後の金字塔

安倍首相、辞意を表明したそうだ。あっけない幕切れとなったが、有終の美というか金字塔というか、良い幕切れではなかっただろうか。何故そう思うのか。
今日の昼過ぎ、ネットでの会議を終え、ふとニュースを見ると、株価が大幅に下落している。海外の(アジアの)株価を見ても大して下がっていない。何故なのかわからないまま、ふと一般のニュースを見ると、我らの安倍ちゃんが持病を理由に辞意を表明したとか。「ああ、そういうこともありやな」と納得した。
最近露出度が少なくなっていたし、ニュースで時たま出てくる顔の色も悪かった。いつでも辞任はありえたと思う。しかし、その意思表明が今日だとは、数日前まで誰も思わなかったのではないか。
今日の株価(日経平均株価)は、昨日終値との比較で一時600円以上下落した。我らが安倍ちゃんの面目躍如である。辞意に投資家は不安を覚え、株価が下落した。ということは、裏を返せば、「それなりに安倍首相のこれまでの政策を評価してきた」ことの表明になる。
多少の割引要因を書いておくのなら、辞意はある程度予測されていたとはいえ、今日明日のことと思う投資家が多くなかったから、ショックが増幅されたことを指摘できる。もう1点、後継者が誰なのかも不安材料である。その後継者にしっかりとしたブレーンが付くのか、これも大問題かもしれない。
とはいえ、株価が「やったー」と上昇することと比べ、はるかに意味のあることになった。株価が無反応であるのも困ったもので、そうであるのなら「屁みたいな首相」となってしまう。
いずれにしても8年近くご苦労さんと言わないといけない。同時に、次のトップにはもっと頑張ってもらわないと困る。
安倍政権の8年間、国内は今年に入ってからのコロナ問題を除いて平穏だったものの、客観的に眺めると、日本と世界との距離は一段と広がった。この客観的状況の認識に欠けるのがトップになれば最悪で、「ええ、そんなんがトップ」と判明した時には、株価のもう一段の下落があっても仕方ないと思ったりする。次のポイントはそこだろう。

2020/08/28


トップへ戻る