川北英隆のブログ

日本の政治家も大衆迎合に

誰もがそう思っているだろうから書いていないが、トランプは情けない。論理矛盾的な政治を行い、最後は明らかに選挙で負けたのに、潔く退かないのには涙がちょちょ切れる。地位に安住したいのか。この点で、日本の政治家もトランプを笑っていられない。
いずこも政治家という地位が心地良いから、その地位を守ろうとのインセンティブが強く働き、政治家として本来果たすべき役割から逃げているのではないかと思えてしまう。政治家の地位を守るには、票を確保するのが一番であり、大衆が喜ばない政策を打ち出さないことである。
最近感じるのは、GoToキャンペーンは業者も多くの個人も喜ぶから、コロナがどうなるにせよ、基本は継続である。できればもっと拡大の方向をと、政治家が意識しているようだ。
大衆からすれば、「政治家はいいよね」に尽きる。コロナがあろうが大震災があろうが、選挙で選ばれたからには突然失業することがない。この地位の保証は当然のことなのだが、その地位に漫然としていたのでは、次の選挙にさし障る。だから政治家は、次の選挙での票を確保するように走る。
とりわけ、政治家として目立つ総理や知事をはじめ、トップがそうだろう。彼/彼女らにしてみれば、トップの地位を守れるのかどうかは国民による投票だけではない。政治家同士による選挙や評判(たとえば総理の選出)にも配慮しなければならない。
これらの選挙を勝ち抜くには、「嫌われる政治」を避けるのが一番である。コロナが拡大したからといって、即座に「GoToキャンペーン停止」を命じたのなら、業者や大衆から「何してくれるんや」と強い反発の声が届くだろう。一方、老人らの感染リスクの高い者からの「感染することを避けられて、避けてもらえて良かった」という、えらく消極的な賛同の声は、ほとんど届かない。このため、政治家としては、「GoToキャンペーンはこのまま続けようか」との判断が魅力的である。
東京都を含むGoToキャンペーンを巡って菅さんと小池さんが、判断を相手側に押し付けあっているように見えるのは、また最後の逃げ道として「自粛」呼びかけようとしているのは、要するにババ/ジジのくじを引きたくないだけだろう。誰がババで、誰がジジなのかは明らかなと、ふと思ったが。こんな、決断しない政治が政治として成り立つのは、世界の中で日本が最先端のような。
この態度、「職業的政治家」としては「秀逸である」。でも、国民のための政治家としてはどうなのか。日本の政治、政治家としての責任を取りつつ、国民の負託を受けた者としての判断、行動を全うようとしているのか。また、この理想に近い政治家が何人いるのか。現実にはゼロではないのかと非常に不安になる。
自分のための政治なら、誰でもできるし、政治家の名に値しない。次の選挙にはよく考えて投票したいし、理想の政治家により近い人物が立候補すれば、是非とも一票を投じたいと思うのだか、どうなることやら。

2020/12/01


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