川北英隆のブログ

コンゴのニイラゴンゴが噴火

コンゴ民主共和国の頭部、ルワンダとの国境地帯には火山が連なる。その中に世界最大の溶岩湖で有名なニイラゴンゴ山(Nyiragongo、3470m)がある。5/22に噴火した。
この火山の南にはゴマという人口200万人の町がある(都市というには躊躇する)。この周辺は治安が悪く(コンゴ政府が統治できていないようで)、政治的紛争がある。このためゴマには国連軍が駐留している。さらに、近くにはマウンテンゴリラの棲息地域もある。
2016年にゴマとニイラゴンゴを旅行したとき、2002年のニイラゴンゴの噴火だったと記憶しているが、溶岩がゴマ市内に流れ、固まった跡を見学した。噴火により、市内の標高は徐々に高くなっているようだ。
ニイラゴンゴ山は活発な火山で、いつ噴火してもおかしくない。旅行しながらゴマやニイラゴンゴ火口壁に泊まったときも、紛争と言うかテロというかそんなのよりも、噴火が心配だった。テロはゴマ付近にいるかぎり国連軍がいる。噴火は国連軍も歯がたたない。
グーグルマップを開き、「コンゴ ゴマ」で検索するのがいい。なおグーグルマップでは、ニイラゴンゴはニーラゴンゴ、ゴマはゴーマと表記している。
出てきたゴマの8キロ近く北を見ると、ニイラゴンゴ山、そのさらに北にニアムラギラ山が見える。マップの航空社写真版では、ニアムラギラ山から長い溶岩がタコの足のように流れ出ている。ニアムラギラ山の活動が非常に活発なことを思わせる。実際、3年に1回は噴火しているらしい。
当時、この地域を車で案内してくれた現地ガイドはゴマ市内に住んでいた。ゴマのどの付近だったかはわからない。
ついでに彼の能力を思い出すと、その半年後、コンゴ川下りでもガイドをしてもらったのだが、同じコンゴ民主共和国といっても広くて、コンゴ川は地理(民意)不案内だった。最後はガイド役をサボタージュされた。
その彼、今回の噴火でどうしたのだろうかと、少し心配した。そもそもコロナで誰も旅行しなくなっていて、彼の商売が干上がっていたかもしれない。
それにゴリラはどうしただろう。ゴリラは火山地帯の、それも溶岩が流れてきた不毛に近い地に追いやられていたようだったし。
この地域、治安が落ち着けば再訪したいと思っていただけに残念である。今回の噴火でニイラゴンゴの火口湖がどうなったのか、消滅したかもと、これも心配(?)である。
写真はゴリラを見に行く時に車から見たニイラゴンゴ山である。火で森林を焼いているため空気が汚れ、霞んでいる。思い出したが、ゴリラはニイラゴンゴ山の北北東、別の火山の裾野にいた。なお2016年8/24にもニイラゴンゴ山をアップしている。
20210524ニイラゴンゴ.JPG

2021/05/24


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