川北英隆のブログ

石割峠から三郎岳へ

近鉄を榛原駅で降りる。南口から「奥宇陀わくわくバス」曽爾村役場行きに乗り、高井で下車する。かつて高井宿と関があった場所だそうだ。バス停の横の辻には古い石の道標が3つある。少し先にあったものを移設したとか。
左(北)に進み、小さな橋を渡って右手にカーブしながら進むと分岐がある。先の石の道標は元々この分岐にあったらしい。新しい石の道標があり、「右 いせ本街道」とあるので、それに従って細い車道を上がっていく。
今は無人のような元旅籠の松本家と、鬱蒼とした千本杉の前を通り、開けた場所に出ると、東に三郎岳が見える。旧伊勢本街道沿いには民家が点在するものの、廃屋が目立つ。諸木野の手前は植林の中の湿った地道である。途中、諸木野関跡の碑がある。
諸木野に出ると再び舗装道路になる。村中の通過は少しややこしく、標識頼りである。村中では三郎岳が頭をのぞかせる。村を抜けて振り返ると、諸木野の大きな桜が見え、その後ろに榛原の伊那佐山が大きい。
諸木野から先は林道になっている。沢(諸木野川の上流部)が細くなり、右手(南)に袴岳(816.5mの三角点がある山頂)への道を最初に分ける。その直後、左手(北)の沢沿いに三郎岳への道を分ける。よく踏まれているようだが、今回は石割峠まで行きたかったのでパスした。
林道はこの分岐までである。峠へは山道を登る。水が流れるため荒れている箇所もある。
峠は狭く、今は何の変哲もない箇所にしか見えない。峠から東へ数歩下った箇所に三郎岳への道がある。登り口は荒れているが、すぐに尾根上の道になる。笹が刈り払われていて、それなりに整備されている。尾根を少し下ると先にパスした谷沿いの道と合流する。
合流点からは植林の中の急な登りになる。鞍部らしき箇所に出ると小屋と堂がある。この鞍部から先からは急登である。
中間点付近で石仏への参道を右に分ける。ついでなので見学した。時間はそんなにかからない。道の上が岩場となっていて、そこに石仏が刻まれている。はっきりしたのが4体、それ以外にも薄れた石仏がある。登山道に戻り、広葉樹林の中、岩につかまりながら登る。見学した石仏の上を歩いているようだ。
すぐに山頂である。草原になっている。展望のために切り開かれたのだろうが、木が伸びたのか、台高の北部(高見山、国見岳、薊岳)、大峰方面への展望は良いものの、それ以外(曽爾、奈良盆地方面)は木の隙間を探し歩かないと見えなかった。
上の写真は三郎岳直下の石仏である。下は三郎岳の山中からの高見山(左端)、国見岳(中央左の2コブのピーク)、薊岳(中央右のドーム型のピーク)、白屋岳(右端)である。
20210926三郎岳の石仏.jpg

20210926三郎岳からの台高方面.jpg

2021/09/26


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