川北英隆のブログ

初笑いの株式相場記事

ネットの記事を見て笑ってしまった。昨日のことだ。日経新聞のネットの記事、「新TOPIXは「選別型」に 過去5年の成績、現指数上回る」である。春節(今日、2/1が旧暦の元旦)を迎える前日、大晦日の祝いの記事、つまり爆竹代わりだったのか。
新TOPIXとは、この4/4にスタートする東証の株式市場の再編成(改革)にともない、株価指数も再構築しようということで、新たに計算されるものである。
その記事は日経電子版のもの。ネットではその頭だけ紹介されている。残念ながら僕は紙媒体しか購読していない。だから頭の部分しか読んでいない(読めない)。
いずれにせよ瞬間的に思ったことは、「東証が公表しているように、新TOPIX (東証株価数)は99%今のTOPIXと同じなのだから、数値はほとんど変わらないはず。何か僕の知らない秘密があるのか」である。さらには「ほとんど変わらないというのは僕のボケか、それも老人性の」と心配した。
そこで記事を開いて頭の部分を読んでみた。と、「(新TOPIXの)過去5年の累積リターンは現在のTOPIXを1.59ポイント上回った」とある。これだけ読んで、「老人性のボケやなかった」と大いに安心した。
というのも「5年で1.59ポイント」ということは、年平均で0.32ポイント今のTOPIXを上回っていることになる。そのTOPIXは今、1900ポイント近くの水準である。これらの数値を用いて計算すると、0.32ポイントは今のTOPIXの0.017%程度である。桁が小さすぎて電卓を叩かないといけなかったが。言い換えると誤差の範囲である。
その記事、無料で読める箇所の最後に、「指数のパフォーマンスが上向けば、世界から新たな投資資金を呼び込むきっかけにもなりそうだ」とある。大晦日から新年にかけての初夢的な期待なのだろう。「そうかな」と思うものの、人騒がせな記事である。好意的に考えれば、暗い世の中を明るくしようという目覚まし的なジョークの一種かもしれない。

2022/02/01


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