川北英隆のブログ

白猪山と近鉄の利用

2週間ぶりに山を歩いた。とはいえ左足の古傷の状態がよくわからないから慣らし程度にしようと思い、いくつか組み合わせることはしなかった。場所は、三重県松阪の少し奥にある白猪山(しらいさん)である。昨年に訪れた局ヶ岳の手前にある。
白猪山を選んだ理由はもう1つある。
相続して持っている近鉄の株主優待乗車券である。その有効期限が迫っていた(ケチ臭いなあ)。配当もほとんどないし、本当は株式を売りたいのだが、役職の関係から売買ができていない。
そうそう、そんな株式を父親が買ったのは「奈良県人は近鉄の株式が好き」だからである。僕が子供の頃のことを書いておくと、近鉄の大株主(現時点で5000株だか)になり全線乗り放題の無料パスを貰うのがステータスの1つだった。友達の家がその無料パスを持っていた。僕の母親はそれを知っていて、「ええなあ」と語っていた。
だから、大した株数ではないながら、父親が買ったのだろう。僕も買ったのを知っていたのだが、その背景も知っているので、「売ったら」とは言わなかった。
その優待乗車券が2枚残っていた。ケチ臭く計算してみよう。京都から松阪まで近鉄の普通乗車券は1830円だそうだ。近鉄を100株保有していると年間8枚の優待乗車券が送られてくる。8枚とも1830円区間で使うと14640円になる。近鉄は1株4100円、100株は41万円だから、この場合の優待券の価値は株価の3.57%となる。かなりのリターンである。
とはいえ、わざわざ遠くまで出かけないといけないし、後で述べるように、松阪まで行くには近鉄の有料特急を使わないと不便である。近鉄として客を呼び込む仕組みである。
さらについでに書くと、コロナの前までは優待乗車券をカミさんに渡していた。カミさんはそれをチケットショップで現金化した。1枚1200円程度と言っていたか。それでも2.3%のリターンになる。コロナ以降はその価格が大幅に低下しているそうだが。
前置きが長くなった。
アプローチの起点は松阪駅になる。近鉄もしくはJR紀勢本線のどちらかで松阪駅に出ると、南口の左手にバスの乗降所がある。その一番奥、4番乗り場から「道の駅飯高」方面のバスが出ている。1時間の1本程度ある。京都から行くと、9時ちょうどのバスに間に合う。
僕は近鉄で松阪に出た。検索ソフトも迷うらしく、近鉄ではなく、JR亀山駅経由も出てくる。普通乗車券の値段はほぼ変わらないし、時間的にも大差なく3時間近くかかる。実際のところ、行きは近鉄特急を一部区間(大和八木と松阪の間)で使った。使わないと4時間かかってしまうとソフトが教えてくれた。
バスは30分少しで登山口に着く。大石幼稚園前もしくは深野のバス停で降りるのが一番近い。今回は深野で降り、大石幼稚園前に戻った。まずまず整備された道を4時間10分ばかり歩いただけだが、梅雨明けを思わせるばかりの暑さが体力を相当消耗させた。
松阪から15時39分発の急行に飛び乗り、18時過ぎに京都に戻った。この帰り、少し後の特急に乗っても京都に着くのは同じ時間だった。バカバカしいので急行に飛び乗った次第である。
上の写真は夏明登山口から見た白猪山(中央)である。夏明の村は石組みの美しい段々畑で有名らしい(知らなかったが)。下は山頂のすぐ下にある石尊大権現である。夏明にある村の寺、宝泉寺の奥の院的な位置づけらしい。案内には丹沢の大山から迎えたとある。
20210625白猪山.jpg

20220625石尊大権現.jpg

2022/06/25


トップへ戻る