川北英隆のブログ

タイ料理のバンタイ

東京で2日続けての用事があり、宿泊した。用事が続いたのはコロナ喪が明けた影響だろうか。それはさておき、晩飯をどうするのかが問題となる。ふと思い出し、新宿にあるタイ料理のバンタイに行くことにした。
バンタイは1990年代の半ば頃によく行った。当時、ゴールドマンサックスに勤めていたO氏と「今は亡き興銀」のK氏とで、彼らのアシスタントを2、3人誘って出かけたものだ。当時は非常に混んでいたものの、きわめて新鮮な味だったため、「次も行こうね」となった。
唐辛子の効いた味だった。タイの現地ビール、シンハーでがんがん流し込まないと途中でギブアップしそうだったのを思い出す。
そのバンタイは、20年ぶりだろうか。京都に移って以降、初めてのようにも思う。そもそも新宿は遠い。京都に移住する以前は国分寺に住んでいたものだから、新宿は通勤の途中だった。今はわざわざ東京駅から出かけなければならない。
店はと言うと、混んではいたのだが、当時ほどではなかった。料理の味は、20年前の辛さが薄れたように思う。もっともトムヤンクンだけは辛くなったような。
多分料理長が交代したのだろう。開店前にドアの前で待っていたところ、どうも料理長らしいのが階段でタバコを吸っていた。日本人の感じがした。そのせいで日本人好みの味に変わったのかもしれない。
とはいえバンタイは相変わらず美味かった。タイに半分移り住んだ福間氏を訪ねてタイに何回も行き、当然タイ料理を食べたのだが、バンタイの味は現地より美味いと思った。先に登場したO氏と現地の高級店に入ったこともあるのだが、「バンタイのほうが美味いよね」で評価が一致している。
そうそう現地で知ったのはコメである。タイの東北地方のコメはもち米で、それを蒸したたのがカオニョ(もしくはカオニャオ=顔が猫?)と呼ばれている。竹を編んだ筒に入って出てくる。これは美味い。
バンダイ違うバンタイのある新宿歌舞伎町界隈は大きく変わっていた。とはいえ猥雑な雰囲気が依然として残っている。昭和の後半、まだ日本が絶頂期だった頃の雰囲気だろうか。そんな中にバンタイも生き延びていた。また機会を作って食べに行こう。

2023/04/13


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