川北英隆のブログ

二股山を越える

東武の新鹿沼駅で降り、東口から出る。朝早かった(7時台だった)からタクシーがあるのか心配だったものの、2台待っていた。加園(かぞの)を告げると、二岐山の登山口はいくつかあるそうで、詳細に質問された。「知らんな、案内して」と言われるよりましである。
加園から少し北に入り、細い車道が左手に分かれる箇所で降ろされた。2400円だった。道標があり、奥に鋭鋒が小さく見える。二岐山である。
軽が1台程度通れる道を北に歩く。周囲には杉が植えられ、その下にマムシグサがたくさん咲いていた。花(苞)は青い。毒がある。
1.5キロほど歩くと水の流れが出てきて、二岐山の周遊路の登り口に着く。手前に駐車場もある。事前に調べたところ、左手へ登ると最初に本峰に至るので推奨とのこと。右手は沢沿いに北峰へ向かう。
指導どおり、左手に登る。杉の植林の中、ジグザグを混じえて稜線に出る。稜線上には名前のある岩がいくつかあり、それを見つつ歩く。鞍部で下沢からのルートを合わせ、山頂へ最後の登りになる。
山頂の手前の展望台から西側の山並みが見えた。かつて歩いた山もあるはずながら、何十年かぶりに再会すると、どれが何だかわからない(山の神様、ごめんなさい)。
すぐに二股山の山頂だった。「雷電様」の祠があり、その奥に三角点(569.8m、点名は二又)がある。山頂付近は広葉樹が多く、東から南への展望があった。古賀志山が特異な山容を見せていた(この姿だけは30年以上経っても忘れていなかった)。
山頂から北へ下り、北峰を目指した。キレット状に落ち込んでいる。踏み跡がいくつかあるので、よく踏まれたルートを選ぶ。ルートを間違うと滑落の危険がある。
下りきると、杉の中の鞍部である。北峰への迂回路と直登の表示とがある。今回は直登した。溝状の登りである。本峰(南峰)が右手に見えるようになり、左手の小さな岩場を登ると小さな社のある北峰だった。広葉樹の先に南峰が鋭角的に見えた。
北峰からは北東に向かって下る。20mほど先にあるNHKの施設の横を通り、杉林に入る。コースはすぐに東南東を向く。長い下りの後、少し登ると下沢城址だった。石垣や堀切が残っている。368mの独立標高点のピークでもあり、背戸山のプレートがあった。
城址から南に下る。広葉樹林になる。沢の音が聞こえ、下沢の登山口に出る。沢から南峰に上がるルートの起点でもある。後は比較的広い道を歩き、登山用の駐車場を経て下沢の集落に出た。
上の写真は二股山の三角点である。下は北峰から見た南峰である。間がキレットになっている。
20230513二股山の三角点.jpg

20230513二股山の本峰を.jpg

2023/05/13


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