川北英隆のブログ

岩山を越えて新鹿沼へ

下沢から岩山に向かう。車道を東に歩く。田植えも終わり、蛙が鳴いている。背後に二股山がその名の通りの姿で見える。正面には石切り場のある山(深岩山と呼ばれている)が見える。凝灰岩(大谷石)を採掘しているらしい。
大芦川を渡ってすぐの三叉路を北東に折れ、1.5キロほど歩いて深岩山の北側に回り込み、四差路を南に折れる。100mほど先の道端に三角点(193.7m、点名は笹原田)がある。
車道はゴルフ場に囲まれた上りになる。少し下り、左(東)に折れる。ゴルフ場が北側に広がっている。坂を登ると岩山の北端である。
「どこかに岩山への道が」と探したのだが、何もなかった。岩山北端の少し東側にゴルフ場付設の練習場がある。その西横に付けられた道に入った。ネットを越えたゴルフボールがたくさん転がっている。右(西)が岩山の稜線なのだが、それに上る道は見当たらない。ヤブの中を、稜線を目指して登ることにした。
すぐに踏み跡が出てきた。それを登ると岩山の周遊コースに出た。下山者向けに、「東の裾を歩いて日吉神社へ」との表示がある。今回はその逆をたどり、岩山の北の岩場(猿岩)に向かう。全体として荒れた感じの中に岩が現れる。
岩場は、最初は緩やかだが、そのうち鎖場になる。鎖は太くて重く、また足元は凝灰岩で脆く、引っ掛かりが少ない。登山者で凝灰岩が削れたようだ。また鎖場付近が溝状になっている。傾斜も強い。「こんな脆い岩に打ち込まれた古い鎖に全体重を預けてええんか」と躊躇しているうちに靴が滑り、登った分だけ逆戻りした。
「こりゃあかん」と右手(西)を見ると、岩場の横、灌木の中に踏み跡がある。それを登ることにした。木の幹や枝につかまり、岩場の上部に出た。古賀志山がよく見える。
岩山の山頂部を南に歩く。稜線の東側を巻き気味になり、「岩山(一番岩)」の表示が出てくる。そこから稜線に上がると山頂だった。三角点(328.3m、点名は深岩)がある。
山頂部も岩場である。背の低い広葉樹の先に二股山が立派だった。ちょうど12時だったので、展望を楽しみながらの昼食にした。
山頂からは一旦巻き道に戻り、南に稜線を下る。これが単純な下りではなかった。
山頂からは「一のタルミ」に下り、「二番岩」に登り返し、「二のタルミ」に下り、「三番岩」に登り返しとなる。「岩」すなわち岩峰である。短い鎖やロープ、ハシゴがある。傾いた岩の隙間を歩くこともある。
そもそもは登りに使うコースらしく、表示も北へ歩くためのようで、南へ歩くといきなり眼下が崖となり、どう歩くのか不明瞭な部分もある。それでも広葉樹林の中だったので、今から思えば楽しかった。事前に調べておき、また時間があれば(帰らないといけない時間が決まっていなければ)楽しめる山だろうと思う。
三番岩から下りると、後は普通の山道である。日吉神社の登山口に出て、後は新鹿沼駅を目指すだけだった。雷雲らしきものが接近していて、駅に着いた後で雷雨になった。それを駅舎でやり過ごせたのは、二股山で雷神様に拝んでおいたおかげか。
上の写真は岩山の山頂である。下は岩場のハシゴである。下りに使うと、ハシゴに乗っかるのに少し苦労する。上部横に掴む箇所がないからである。
20230513岩山山頂.jpg

20230513岩山のハシゴ場.jpg

2023/05/13


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