川北英隆のブログ

鳥海山で迷わないために

鳥海山で遭難騒ぎがあった。子供連れだったそうだが、翌朝、無事に下山できたそうで良かった。その記事をネットで読むと、「電波が悪くスマホの地図が見られないことがあった」「予備のバッテリーがなかった」と書いてある。
遭難騒ぎのコースは鳥海山の北西側、鉾立口コースである。標高1200mくらいの地点まで車で入り、そこから山頂(2236m)まで登る。9歳の男子がいたらしい。体力が不明ながら、高度差1000mは子供には大変だろう。
スマホで地図情報を使う場合、登山地図(アプリ)をダウンロードしておくことが最善である。少なくとも事前に登山コースを画面上でたどっておくと、キャッシュとして記憶してくれる。その上で位置情報をオンにし、機内モードを使えば、バッテリーの使用量を節約でき、それでいて自分の位置を地図上で把握できる。
長時間歩く場合、予備バッテリーは必須である。予想以上に長時間歩くことを想定し、懐中電灯も必要だろう。もちろんスマホが懐中電灯の代わりになるが、バッテリーを使ってしまうから、勧められない。
ついでに書くと、鳥海山には月山と一緒に、1981年8月初旬に登った。月山から下りた後、鳥海山の西南西にある吹浦の温泉に泊まった。翌日、タクシーを呼んでもらい、吹浦口(標高1150m)まで入り、そこから最高点である中央火口丘(新山、2236m)に登った。下山は、狭い火口原に一度下り、外輪山の最高地点である七高山(2229.0m、一等三角点)に登り返した後、北東側のコース(矢島口コース)をとり、祓川ヒュッテ(標高1180m付近)で泊まった。このコースは途中で長い雪渓歩きとなり、ガスが出てきたこともあってルート選びに少し苦労した。紙の地図しかなかったこともある。
当時は時々だが、まだカミさんが山に同行した。月山の山小屋で食べた玉こんにゃくが美味かったことと、祓川ヒュッテで出た吹けば飛ぶようなというか、透けて向こう側が見えそうなハム1枚が思い出らしい。僕は沢の水で冷やされたスイカが美味かったのを覚えている。

2025/09/17


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