
昨日は和食の店でフグとクサヤを食べた。知人が言うには、「こういう和食の店は絶滅危惧種、もっと盛り上げんとあかん」と。
幸い、昨日の店には珍しく僕らの他に客が2組入った。とはいえ1組は早々に引き上げた。「何を食べたのやろ」、「ハンバーガーやタコス的なものは売ってへん、タコ酢というか蛸と胡瓜の酢の物やったらあるかも」だ。
正しい日本の店がそこここで消えている。京都の錦が典型で、ちゃんとした食材を売っていた店が1軒、また1軒と立ち退いている。インバウンド観光客でごったがえすから、今までの店は大迷惑である。客が立ち寄れなくなっているし、店としても仕入れや配達などに支障が生じるだろう。
立ち退いた跡の多くが居酒屋風になっている。錦市場ではなく、錦飲み屋横丁に変わりつつあるのか。そんな新しい店の目当てはもちろんインバウンド客だから、京の台所がインバウンド酒場になりつつあるとも表現できる。
こんなインバウンドの弊害を間近に見ているものだから、インバウンドで日本経済を盛り上げようなんて政策は、某アメリカの大統領のような、目先のことしか考えないアホな政策でしかない。
国民に対して「日本に行くな」という国があれば、その政策自身に拍手を送っていい。インバウンド歓迎政策と同様、目先的な対応でしかないのだが、京都市民にとって、マイナスとマイナスを掛ければプラスになるわけだから。
2025/11/18