
アメリカ市場では「SaaS(Software as a Service)の死」が叫ばれている。代表的には、マイクロソフトが提供する「Office」、つまりExcel、Word、PowerPointなどがピークアウトする、役割を終えつつあるとの見方である。
AIがSaaSに取って代わるとの見方であり、汎用的なソフトが不要になることを意味する。おかげでマイクロソフトの株価が急落した。他のソフトウェア提供会社の株価も下がり、とくに汎用性の高い企業ほど影響が大きい。言い換えれば、より専門性が高い、もしくは土台となるソフトを開発しなければ淘汰されるとの危惧である。
そこで試してみた。最近書いた原稿の図表をAIがどこまで書けるのかである。日米の株価を、各々の消費者物価指数で割り戻した(実質化した、つまり物価上昇率をどの程度上回って株価が上昇したのかの)図表である。
最初がExcelを使って僕が書いたもの、次がGeminiに書かせたものであり、株価は1969年末を1にして表示している。そして3つ目が、株価のメモリを対数にしてGeminiに書かせたものである。表示も日本語に直させた。
実のところ、3つ目は「書きたいな、書いたらええかも」と思っていたのだが、メモリを見やすくするのに工夫が必要だからパスしていた。対数目盛にすることで、株価推移の線の傾きが、そのまま上昇率(下落率)を表すことになり、長期のグラフの場合は大きなメリットが得られる。
データを与え、「図を書いて、対数値に直して、表題やメモリの表記を日本語に直して」と指示すれば、ちゃんと処理してくれる。これなら複雑なExcelのソフトは不要だろう。
データをダウンロードするのも試したことがある。汎用のデータならダウンロードしてくれるし、専用のデータベースよりもカバーする年月が長いのさえあった。
「SaaSの死」はまだ大げさかもしれないが、AIがデータベースやデータ処理のあり方を抜本的に変えることは現実のようだ。僕自身としても、いろいろと考え、改めないと、「このポンコツ」と言われかねない。



2026/02/07