川北英隆のブログ

タンザニアの山を歩く

タンザニアの山を歩いてきた。「タンザニアってどこ」との質問があるのなら、「キリマンジャロもタンザニアにある山やで」と答えておこう。今回歩いたのはキリマンジャロではない。
タンザニアに入ったのは今回で3回目となる。最初は1994年、キリマンジャロを歩くためだった。次は2011年、一度見たかった動物の楽園、セレンゲテイとンゴロンゴロを訪ねた。
今回はというと、キリマンジャロから見えた大きな山、メルー(4566m)への憧れだった。大きく、黒く、馬蹄形のような(つまり半円形に傾いた)山との印象が強く残っている。
ある日、ツアー会社のパンフレットを見ていると、そのメルーの名前があった。「ついにメルーに目をつけたな」と即刻申し込んだ。その後、じっくり計画を見ると、メルーの他にオルドイニョ・レンガイとンゴロンゴロも訪ねるという。「まあどうでもいいな」というところだったのだが、実のところオルドイニョ・レンガイ(Ol Doinyo Lengai、2960m)は、マサイ族の言葉で「神の山」(Ol Doinyo = 山、Lengai = 神)であり、脇役や曲者どころか、大者だった。
日本からアフリカに行くには経路がいろいろとある。1994年はロンドン経由(当時は、かつての宗主国からの便しかなかったようだ)、2011年はカタール経由だった。今回はエチオピア航空を使い、韓国(仁川)、エチオピア(アジスアベバ)経由でタンザニアのキリマンジャロ空港に入った。現在、タンザニアの内陸部を訪れるにはキリマンジャロ空港が一番便利である。
タンザニア入国の後、当日は内陸部の中心地であるアルーシャに宿泊し、翌日にアルーシャ国立公園に入り、メルーの登山を開始した。標高2500m付近、3500m付近と高度を上げつつ山小屋に泊まった後、3500mから4566mの山頂を往復し、2500m付近の小屋へ下った。
メルーは爆裂火口を持つ火山である。大爆発と山体崩壊によって、西側に4500mを超える山頂部が聳え、東側に大きな火口ができ、その火口の東側の口が平地へ開く形となった。これが今のメルーを馬蹄形に見せている。
標高3500m以降の登山道は、このメルーの火口壁(北側の壁)に沿い、西に向かって付けられている。溶岩と火山礫の上の道である。最後は溶岩壁の急登だった。
メルーを下山し、アルーシャのホテルで休養泊をした後、オルドイニョ・レンガイ麓の村のロッジへと移動した。その日の深夜、登山を開始し、午前中に下山するためである。
「何でや」というところだが、「暑さ避け」だとか。登山開始は標高1100m付近、山頂(最高地点)は2900mと「高くない」から暑いのかなと単純に考えたのだが、実はこの山、土壌が特殊なため、樹木が生えていないに等しい。だから午後にきわめて暑くなるのだとか。
下山後、ンゴロンゴロ近辺のロッジまで移動して泊まり、翌日はンゴロンゴロを訪ね、「ご褒美」としてのサファリだった。ロッジ連泊なので休養でもある。
その翌日は帰国である。キリマンジャロ空港に戻り、行きと同じルートで日本に戻った。
上の写真は山小屋(標高2500m付近)からの朝焼けのメルーである。爆裂火口の壁が赤く染まっている。一番高いピークへは、右側から火口壁の縁を伝ってアプローチし、裏側から登る。そのピークの下にもう1つ山があるが、これは爆裂火口内にできた新しい火口丘である。下はオルドイニョ・レンガイである。東側から見ると端正な富士山型の火山である。
20260222メルーを.jpg

20260222オルドイニョレンガイを.jpg

2026/02/22


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