川北英隆のブログ

ミシュランの残念2

今日、ミシュランの星について友人とメールでやりとりした。そこで思い出したのが、すき焼きの三嶋亭である。寺町三条の角にある老舗だ。といってもすき焼きのことだから、江戸時代からではない。そこにも星が降らなかった。
昔、36年前、就職活動の最終段階において、某証券会社の内々定懇親会の会場が三嶋亭で設営された。昼食時に集まり、すき焼きをがんがん食べた。今では牛肉は得意ではないが(もちろんご馳走してもらえればそれなりに食べるので安心してください)、当時は下宿で飢えていたこともあり、いくらでも食べられた。何皿お代わりしたか覚えていないし、ビールを何本飲んだのかの記憶もない。
数時間の宴会が終わり、解散して外に出るとまだ世間は明るかった。それでも、酔いで目の前がくらくらしていた。昼間から酔ったと感じたのはそれが最初だろうか。
その時の三嶋亭の牛肉は抜群に美味かった。その味を覚えていたので、会社員になって何年か後、家内と食事に行ったことがある。すき焼きのコースを注文すると、肉がちょこっと出て、かなりの代金を払わされた。ええっと思った。
4年くらい前だったか、せっかく京都に引っ越したので、もう一度、三嶋亭に行った。その時の様子を家内が言うには、肉一切れ半で大枚支払ったと。一切れ半かどうかはともかく、日本人でも腹に入ったのかどうか分からないほどの量だった。外人にはオードブル程度でしかないだろう。すき焼きとしては非常に美味いのだが、量に難があるから星が降らなかったのだと理解している。
でも、36年前のすき焼きの食べ放題で、某証券会社は一人当たりいくら支払ったのだろうかと、心配になる。というのは嘘で、単に興味がある。

2009/10/15


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