川北英隆のブログ

「マチュピチュ遭難」に思う

マチュピチュ遭難とは大袈裟だが、大雨による土砂崩れで鉄道が不通となり、観光客が閉じ込められたという。その記事で気になったのが「不衛生」との日本人旅行客のコメントである。
マチュピチュに行くにはクスコもしくは途中の町から鉄道を使い、遺跡の麓、アグアス・カリエンテスという温泉町に入る。そこから専用バスでジグザグの道を遺跡まで上がることになる。アグアス・カリエンテスへの鉄道はアマゾンの源流の1つであるウルバンバ川に沿って敷かれている。ウルバンバはアンデスの間を流れ、峡谷を形成しているから、大雨が降れば土砂崩れもありうるだろう。しかも、マチュピチュ付近は熱帯雨林の入口でもある。
で、気になったのは「下着を1組しか持って来ていなかったので不衛生」というコメントである。「なんでやねん」(これも吉本を見過ぎた結果のセリフ)と思ってしまった。学生の頃、下宿に風呂が付いていなかったので風呂屋に行っていたが、お金がなかったこともあり、週に1回程度だった。山に入れば雨に濡れない限り、着替えはしない。
アグアス・カリエンテスにはホテルが充実しているから、下着を着替えないくらいどうということはないはずだ。着替えたいのなら、洗濯して干しておいて、裸でベッドに潜り込んでいれば何とかなるはずだし。おおよそ乾いたのなら、後はそれを着て体温で乾かすのが一番だ。それくらいのことが出来ないのならマチュピチュには行くなと思ってしまうが、まあ観光だから仕方ないか。

2010/02/02


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