川北英隆のブログ

香は臭い

香といっても、香ちゃんでも将棋の香車でもない。香水類の香りだ。今日、東京の地下鉄に乗っていると、「男も香りを」との趣旨の広告がベタベタ貼ってあった。臭いのも迷惑だが、香水も迷惑なのに。
そもそも香水をプンプンさせている女は、その筋の職業か、鼻が鈍感か(差別的だが、「鼻つん」=「鼻つんぼ」と言う)、変な趣味か、化粧品メーカーの回し者か、こっちの知らない特殊な理由からか、そんなものだろう。電車などで隣に座られるとたまらない。レストランでは喫煙席ではないが、席を分けてほしい。昔からそう思っていた。
友人なんか、いろんな匂いに対してアレルギーとかで、「香水プンプンのオバちゃんの隣に座るとクシャミが出る、たまらん」とか言っていたような。そもそも今の中級の香水は科学的に合成された物質中心だから、同じ香水を多くの女性が付けていると、部屋の合板と一緒でアレルゲンになろう。だから友人の発言は適切である。
そんな香りを、これからはすべての男に使わそうなんて、「化粧品メーカーは何を考えてるんや」、「悪徳業者やん」と思ってしまう。実は、親しい男性が(間接的な上司だったDさんと、著名人のGさんが)、さりげなく香水を付けている。そもそも二人は、仕事ができて格好いいから様になる。ダサい男がいくら香らせたところで、「今日は臭いな」と言われるか、「何か隠し事でもあるんか」と質問されるのが落ちだ。知らない相手なら、「顔に不似合いで、変なの」と思われるか、電車で隣に座ったのがその筋の男なら、いきなり刺しにかかられるかも。
サラリーマンの時、部下のI君がDさんの真似をして香水を付けていたことがある。そのI君、ある日、机の引き出しに入れていた香水の瓶をひっくり返してしまったらしい。それで大変なことになった。部屋中に臭い(まさに匂いでなく臭い)がする。皆で「何やこれ」ということになって、I君の失態が明らかになった。香水類に詳しい同僚曰く、「アラ、ミスやな」と。

2013/06/21


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