川北英隆のブログ

利尻に41年ぶりに入る

元の会社の元部下が利尻での勉強会を紹介してくれた。「それ、ええやん」ということで北海道に入ったが。そもそもネットでの航空券の予約なんてほとんどやっていなかったので、結構苦労した。
いきなり不満だが、大学の事務は一般の会社と比べるとはるかに非効率である。教員という素人が一から八近くまで自分でやる。だから、いろんな体験上、事務に慣れている僕でも途中で嫌になるほど手数がかかる。事務にとっては便利な制度かもしれないが、大学全体としては非効率なので、なんとかしてほしいと思うものの、定年まで残り少ない僕としては「まあ、どうでもええか」と思い直す。
それはともあれ、「早く予約しないと満席になる」との主催者の警告に従って早割で予約した。不思議だったのは、最大の割引率での予約が入らなかった札幌・利尻間の便が、実際に乗るとガラガラだったことだ。航空会社の「絶対に満席になるやろ」という予想が大外れだったのだろうか。
利尻は41年前と様変わりに近かった。そもそも主要観光地である鴛泊と沓掛には温泉が湧いている。勉強会のあった沓掛の場合、観光地として売り出すために1000メートル掘って温泉を当てたらしい。
41年前というと学生時代である。友だちと一緒に北海道を20日間少し(正確には記憶していない)登山旅行した。その途中で利尻岳にも登った。鴛泊から登り、鬼脇に下りた。海面から海面までである。現在、鬼脇のコースは危険なため通行止めになっている。なかなか厳しいコースだった。現在は、鴛泊と沓掛から登れるが、途中まで車道となっている。ガイドブックによると、海面から歩くのは暑くて大変だとか。
当時と比べて思ったのは、温泉などの観光資源は育っているが、産業はどうなのかということ。町では廃屋が目立つ。漁業も後継者が少ないのだろう。ウニの食堂や売店だけはやたら目立ったが、本州の都会と比べて「えらく安い」わけでない。まともに業者に出荷したのでは買いたたかれ、大した収入にならないのか。
そんな漁港でえらく賑やかなものがある。カモメだ。その数がやたらと多く、漁港の水揚げのおこぼれをギャーギャーと待っていた。そもそもカモメを(ステーキや焚物で)食べるなんて聞いたことないから、安心したカモメが繁栄するのだろう。
追記:早割で航空券を予約したところで僕の懐に入るわけではないので、一生懸命に予約するインセンティブはない。満席になると困るだけだ。

2013/08/09


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