川北英隆のブログ

怖い森の中の首都

多くの中米がそうであるように、ニカラグアは外国の支配と内戦の歴史である。ニカラグアの内戦が終結したのは1990年。当然、武器は民間に残されている。ホテルの警備員も銃を持っている。
市場では武器の取引も半ば公然と行われているとか。ガイドブックによると、「外国人=金を持っている」とみられるので、一人で歩くと強盗に遭うらしい。とくに日本人は目立つ。
「木立による死角が多く・・」とも書かれていた。それを日本で読んで、「そんな木立のあるとこには行かんやろ」、「かつての武蔵野やあるまいし」と思っていたところ、大きな間違いだと現地ですぐに気づいた。
ニカラグアは木が多い国である。首都のマナグアもそうである。森の中に家があると表現してもいいくらいだ。熱帯で雨が多い(ただし12月頃から4月までは乾期)ことと、人口密度が低い(1平方km当たり45人と、日本の1/8程度)ことが要因の1つである。マレーシアのクアラルンプールのようなものか(こちらは15年ほど前に1回だけ行ったきりだから、今はどうか知らない)。
この要因に加え、1972年の地震で多くの建築物が崩壊し、さらに内戦が続いたために建物が少ないことも関係しているようだ。ということで、治安の問題を除くと美しい都市である。熱帯のリゾートにいるような。少なくともホテルの内部にいると、スペイン風に中庭もあり、天国である。
写真は、そんなマナグアの中心部付近を眺めたもの。森が続いている。奥にマナグア湖と、比較的大きな火口湖のある半島が見える。さらに中央左手にうっすらと富士山型の火山、モモトンボが見える。ニカラグアの象徴の1つである。
マナグア市内と半島、モモトンボ.JPG

2014/01/12


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