川北英隆のブログ

カジノ政策に見る日本の文化度

カジノ論争がかまびすしい。何故かしら橋下はんがカジノ推進派であり、それに兵庫県知事が噛みついたものだから、パチンコまで巻き込まれたようだ。そもそも、何故カジノなのだろうか。
日本人を遊ばせるためなのか。そうだとすれば、前にも書いたように、日本はすでに公営賭博の花盛りである。テレビのコマーシャルに登場する業種を見ると、誰が儲けているのかが一目瞭然。宝くじの露出度が一番高く、それにボートや自転車が加わる。
さらにいえば、やはりテレビコマーシャルに登場するFX取引(外国為替証拠金取引)もほとんど賭博である。スマホゲームも、全部とは言わないが、賭博的にゼニを吸い取る仕掛けが華やかであるから、賭博と同様、人間の魂とゼニを奪ってしまう。
それともカジノとは、海外からの観光客に遊んでもらい、ゼニを落とさせる道具なのか。この目的なら、日本の文化度が疑われる。
世界遺産というブランドは好きではないものの、日本にすばらしい文化や自然があるのは確かである。海外からの観光客に、まずはその中の文化を味わってもらいたいと、最初に発想すべきだろう。それとも大阪には文化がないのか。少なくとも橋下はんの目には文化が見えてないのかもしれない。
文化を味わってもらったら、次は文明である。日本の工業製品をたんまりと買ってもらうことを考えることも重要である。そうすればゼニが落ちる。
以上にもかかわらず、カジノとは・・。
僕の子供の頃と比べると、日本の各地域が画一化し、個性を失った結果、国内旅行が楽しくなくなった。カジノを作ろうという発想をたとえれば、日本が世界の田舎であるから、世界の都会を真似し、追いつこうという政策のようである。その果てにあるのは、将来、独自のものが何もなくてつまらない日本という国だろう。
結局のところ、貧すれば鈍す、財政状況が厳しくなると、場当たり的な、定見のない政策しか打ち出せないというわけか。

2014/10/15


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