川北英隆のブログ

ビエンチャンからラオスを見る

今回の旅行の目的は、ラオスの経済を見てみたいということだった。タイとラオスを結ぶ橋を観察し、ビエンチャンに入り、できれば少し奥地に行きたかった。山はあまり意識していない。
ラオスは人口677万人(2013年)、一方のタイは6701万人である。ラオスの出生率は高く人口は増えている。タイの出生率が低く、高齢化が始まりつつあることと比べれば若い国である。ラオスは山岳地帯が多いから、面積がタイの4割強、日本の2/3あるにもかかわらず、人口が少ない。ビエンチャン自身、首都とは思えないくらい緑が多く、高い建物が少ない。
1人当たりGDPは、ラオスが1369ドル(2012年)、タイは5775ドルである。ラオスの水準はイエメンと同水準(イエメンは少し石油が出るから見た目より高いのか)、ベトナムより低く、ミャンマーやカンボジアより高い。ラオスの場合、食べ物は自給自足でほとんどいけるだろうから、数字よりも生活水準は高いと思えるが。
今回、結局は奥地に入らなかったのでラオスの経済実態を十分につかんでいないものの、首都を見る限り、伸びているように感じた。車は、F氏によると、目立って新車が多くなっているとのこと。また、これまではヒュンダイ製が支配していたのだが、今回はトヨタ製もたくさかん見た。首都では建設工事も盛んだった。
食べ物も豊富だった。後日紹介したいが、市場にはいろんな食材が並んでいた。野菜や肉は豊富なようだった。
もっとも、工業が未発達なようである。ビールだけはビア・ラオが生産されていて、非常に安い(日本の大瓶相当が9000キップ=136円)。それ以外の製品は輸入がほとんどらしく、値段はタイよりも高い。市内のタクシーやトゥクトゥクも高いとのこと(比較的涼しく時刻に歩いて観光したので、乗らなかったが)。場合によっては日本並みの料金にもなる(ふっかけられる)らしい。外食もタイより高い(タイが安すぎるのかもしれないが)。
期待していた国境の橋では、トラックの数は予想していたほど多くなかった。ラオスの経済が小さいこと、中国やベトナムとの経済交流が盛んなこと、タイとは領土争いが続いていたことなどから、タイとの貿易は思ったほど活発ではないのだろうと推測する。

2015/05/08


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