川北英隆のブログ

安倍談話に対する軽い感想

すったもんだの末、終戦70年に対する談話を安倍氏が発表した。僕としては、「あまり大したことは言わない」と関心が薄かったので読んでいない。間接的情報から感想だけを書くと「三流役人の下手な作文」である。
歴代の談話と比べてえらく長いらしい。これは下手な作文の特徴、その1である。「アンタのブログも長いで」と突っ込まれそうだが。
いろんなキーとなる単語(談話に入るか入らないか話題になった単語)が揃っているそうだ。すべての単語が入ったかどうかは知らないが、要するに入れないと評価してもらえない(上司のお褒めがもらえない、教員から大きく減点される等の)単語を一応入れてみせて、「どや」ってところである。でも、文章にメリハリがなくなっているらしい。メリハリのなさ、網羅性は下手な作文の特徴、その2である。60点はもらえるかもしれないが、80点は到底無理だろう。
「主語があいまい」「アンタがどう思っているのかわからない」との批判がある。これは責任回避的な三流役人の下手な作文の特徴、その3である。伝聞風にしてしまえば、その文書や中身を追求されても、「だってこれはアッチらの意見と違うもん」と開き直れる。実のところ、今回のブログも、談話の内容に関しては伝聞調を多用している(読んでないし、読む気もゼロだから仕方ないのだが)。
安倍氏自身、当初は自己の主張を堂々と述べたくてうずうずしていたのだろう。しかし、時に利あらず、どうでもいいような(各紙とも無駄と思いつつも談話そのものの掲載に紙面を割かざるをえない)作文になってしまったのが現実か。それにしても、時に利あらずして名詩を残した項羽はすごいような(後世の作かな)。

2015/08/15


トップへ戻る