川北英隆のブログ

マキノの山を歩く

またまた暇を見つけて山歩きをした。「今年は鈴鹿に集中」とか言いながら、今回は比良の北の続きでもあるマキノにした。鈴鹿に連続していくのも芸がないと思ったので。
マキノや箱館山(函館ではない)の名前を聞いて、「あそこや」と反応するは年寄りが多いだろう。2つは関西のスキーのメッカに近かったのではないだろうか。スキーをしたことがないから、詳しくは知らないものの、大学時代の知り合いから名前だけはよく聞いた。
マキノは琵琶湖の西側にあり、その北の端に近い。湖西線が開通するまでは僻地と言ってよかったのではないかと思うが、さらに昔は京都と若狭を結ぶ交易路が通っていた。物資を運び込み、その後で琵琶湖の水路を利用できるから、栄えたのだろう。琵琶湖周航の歌に出てくる今津まですぐである。
その交易路が通っていたのはマキノの裏山とも言うべき赤坂山のすぐ南、栗柄(くりから)越である。峠付近からは当然琵琶湖が見える。さらに思いがけず(前日に予定を立てたので予想する間もなく)、眼下に若狭湾も見た。琵琶湖までの距離と大差ない。
今回歩いたのはその赤坂山を真ん中にした縦走路である。湖西線でマキノに入り、バスでスキー場付近(白谷)まで運んでもらった。そこから北に林道を歩いて滋賀と福井の県境まで出た。黒河越と呼ばれる地点である。この峠から縦走になる。西に歩いて三国山(876.1メートル)に寄る。次に南に歩いて赤坂山(823.6メートル)、栗柄越、寒風(850メートル)に出て、ついでに大谷山(813.7メートル)を往復し、寒風からスキー場に下りた。ここでバスに乗った。
全般にアップダウンが多いものの(累計1300メートルほどの高度差)、ハイキングにもってこいの地域だと思う。山腹をブナとドウダンツツジ類、その他の広葉樹が覆っている。稜線は草原になっていて、琵琶湖、比良、鈴鹿の展望が素晴らしい。途中、明王ノ禿と呼ばれるガレもある(その横を通る)。今回歩かなかったが、スキー場から赤坂山の往復は親子連れのハイキングコースになっているらしい。
この山域、福井との県境なので積雪が多いのだろう。雪解けの直後と思え、沢には水が多く、山腹には湧き水もあった。花は鈴鹿と比べても1ヶ月近く遅いのではないかと思う。ミツバツツジの花が株によっては残っていた。イワカガミもよく咲いていた。
写真はサラサドウダンである。バックに明王ノ禿の一部が写っている。
20180521サラサドウダン.JPG

2018/05/22


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