川北英隆のブログ

日本年金機構から届いた脅し

日本年金機構から脅しの書類が来た。日本年金機構から届いた書類の文章を真似て、「脅しだ」と書いておく。何のことか。
「扶養親族等申告書」の提出の依頼である。「大切なお知らせ」との表題の一枚紙には、扶養親族等申告書を「提出すると税率が5.105%になります」とあり、提出しなければその倍の10.21%になる主旨のことが下の方に書いてある。
これを読んだだけでは「何のことか」と理解できなかった。書類を提出しなかった場合、年金に罰則が適用され、減額になるのかとも一瞬思ったが、他の書類に目を通し、ネットで確認すると、要するに公的年金に対する源泉徴収税率のことである。
扶養親族等申告書を提出すると、その源泉徴収税率が、通常の収入(たとえば原稿料)に対する源泉徴収税率、10.21%の半分になる。
それにしても、「大切なお知らせ」という、誰もが最初に見る一枚紙の表現は不正確きわまりなく、老人に対する脅しに近い。70歳を超えてくると、このお知らせの内容を正確に読み取れる割合はぐっと低下し、万が一の場合は脅しに心臓発作を起すのではなかろうか。
この書類を作った日本年金機構の職員のお里がわかるというもの。ついでに日本年金機構の組織風土が依然として変わっていないなと思わせる。何故、「提出すると源泉徴収の税率が5.105%と低くなります」くらいのことを書けないのか。不思議な組織である。
この申告書を提出するための返信用封筒は入っているが、切手は提出者が各自で貼らなければならない。老人を脅すことで提出率を高め、郵政省を儲けさせようとの魂胆があるのかもしれない。そう思ったりする。
ついでに書くと、僕の場合は原稿料等の収入もあり、確定申告している。だから「扶養親族等申告書」の提出はどちらでもいいのだが、根が真面目だからとりあえず提出した。
「でも」とさらに書くと、内容を間違って書いたとしても、最後の確定申告で帳尻が合うことになる。だから、あまり真面目に確認せずに提出しておいた。提出しさえすれば、ひょっとして何かの手違いで「税率」そのものが本当に下がるかもしれないし。

2018/10/05


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