川北英隆のブログ

相場ご宣託の変な癖

今日の日経新聞の5面、コロナちゃん騒動を受けた相場の見通しが掲載されている。株価(日経平均)は2月下旬までに22000円、円は5-6月に105円、これが株安、円高の目処だとか。このご宣託に少しコメントしておく。
株価だが、1/31の日経平均は23205円だった。その後、日本時間の真夜中、アメリカの株価(ニューヨークダウ)が28859ドルから603ドル下がった。コロナちゃんの患者数も、この土日、中国で急拡大している。
日本の経済も株価も、今はアメリカ次第、中国次第だから、月曜日の日経平均は下がるだろう。中国の月曜日、春節明けの株価も急落すると考えるのが妥当である。その後は、月曜日のアメリカ株価がどうなるか次第と考えていい。
日経平均がどの程度下がるのか。1/31のアメリカ株の下落率は2%、同じ率だけ日本が下がったとすれば500円近くになる。とすれば、22700円まで下がることになる。その後どうなるのかはアメリカ次第、コロナちゃん次第ながら、もう一度同じ率で下落すれば、22000円なんてあっという間である。
円に関してのコメントは控えておく。というのも、いつもながらの円安論者だから。日本の経済が弱いのに、「円が買えるわけない」というのが基調にある。円高になれば円を買うチャンス到来と考えればいい。
株価に戻ると、識者らの相場見通しは現状から大きく離れない、せいぜい10%程度の幅での回答が多いと思う。
これに対し、実際のところ、年間を通じて20%程度の株価変動が通常である。そこで下に20%の変動だとすれば、計算上、2万円割れは当然になる。経済が下を向けば、現実にも2万円割れはありえる。日銀が官製相場をどこまで作りに行くのかが不透明だが。
この先(今年前半かな)の株式投資に関して考えないといけないのは、円が買えないこと、コロナちゃんの影響はアメリカよりも日本のほう大きいことである。以上のことを考えれば、株価の上昇があるとして、その率はアメリカのほうが大きい。つまり、株式を買いたいのであれば、日本ではなくアメリカ株である。
もちろん、アメリカ株が上がれば日本も上がるだろう。上がったら買い損なったと思うのが人情ながら、アメリカで儲かったらそれで満足しなければならない。

2020/02/02


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