川北英隆のブログ

接待を伴う飲食店禁止やで

新型の妙な表現に出会ってしまった。「接待を伴う飲食店」である。その新型表現に最初に感染したのが厚生労働省か東京都かは不明なものの、「もっとズバリと言えや」と思う。
「接待を伴う飲食店」と聞いて最初にイメージしたのが、会社同士の接待である。でも、1対1とか、2対2とかで新型コロナの感染リスクがどの程度あるのか。
そう不思議に思った瞬間、「ああキャバクラとかね」と理解した。小池さんは「カラオケ、ライブハウス、バー、ナイトクラブ」などを挙げていたとか。それらをまとめて表現するのに、「接待を伴う飲食店」とは、言語能力の低下だろう。
最近の日本語、差別的な表現を回避するため、そうでなくても曖昧な日本語的表現がますます曖昧になっている。以前にも書いたが、言葉とは、そもそも差別するために生み出された。その差別を嫌えば、言葉としての機能を退化させてしまう。「アホやん」でしかない。
それはともかく、どこかのニュースが「夜の街」と書いていた。こちらのほうがまだましか。いずれにせよ全部をまとめきれないが、「いかがわしい店」でいいかも。これに加えるのなら「集団で集まる店、いかがわしい店」かな。
ニュースを検索して見ていると、感染経路不明者の3割がそういう店で感染した疑いがあり、それも「老若を問わずに」らしい。
そういう店で働いている姉ちゃん/兄ちゃんも無症状ながら感染しているのだろう。少し古くはエイズ、もっと古くは梅毒や淋病の感染と同じ状況である。と書きながら言うのも変なのだが、いかがわしい店で感染者が発生しているのは当初から予想できていたはずである。
ということで、政府として緊急事態を宣言し、まずは「集団で集まる店やいかがわしい店」を当分の間(永遠でもええで)、閉店させるべきである。それを躊躇してきたことそのものが、政治家特有の選挙での票を意識したバランス感覚なのだろうか。
少なくとも、そんな店に行くのっぴきならぬ用事もないし、今すぐに行く必要もないだろう。日本政府の動きは遅すぎる。外形を取り繕う委員会や審議会のように、とっとと行政主導で専門委員会を運営すべきである。行政として、専門家として、政治家を忖度しているとしか思えない。

2020/03/31


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