川北英隆のブログ

関西の交通系ICカードの弱点

交通系ICカードは便利である。現金での切符購入やプリペイドカードって何だったのだろうと思う。でも、依然として問題点もある。
まずプリペイドカードだが、京都市営地下鉄やバスをいつも利用するには今でも必須に近い。1割の割引があるから。とはいえ、相互乗り入れしている近鉄では、京都市営地下鉄のプリペイドカードが使えないから、面倒さが大きくなる。
それはともかく、僕は交通系ICカードを2枚持っている。SUICAとPiTaPaである。何故こんな事になったのかと言うと、SUICAは東京に住んでいたため、以前から持っていた。これが1枚目の交通系ICカードである。
このSUICA、自動チャージをしてくれるので、店屋で相当額をつかう時には別だが、東京で地下鉄や電車に乗る場合、現金の扱いがほぼ生じない。しかも、その自動チャージを使うと、そのチャージ額に対してポイントが付き、そのポイントを使ったチャージができる。大したポイントの率ではないものの、割引は割引である。
ところが関西でSUICAを使うと、その自動チャージが機能しない。チャージのために現金を扱うこととなり、面倒になる。そこでポストペイ方式のPiTaPaを持ち、電車に乗ることにした。これが2枚目の交通系ICカードである。つい半年ほど前のことだが。
このポストペイ方式のPiTaPa、文字通り後払いである。現金を使ってPiTaPaにチャージすることも可能だが、そんなことをせずに残金がゼロのまま改札を通れる。SUICAとの実質的な差は、定期代わり的に使わないかぎり、割引がないことだろうか。
と思っていたのだが、先日の城崎へのプチ旅行でとんでもないことが生じた。何なのか。
JR西の城崎温泉駅にはICカード用の改札機が設置されているのに、それがポストペイ方式のPiTaPaに反応しないのである。旅行の直前、城崎温泉駅にはICカード用の改札機があることをネットで確認し、京都駅の改札を入った。当然反応してくれる。それなのに城崎温泉駅を出ようとした瞬間、改札機が真っ赤になり、「使えない」と表示された。駅員がいて、「改札を出るとチャージの機械があるので、それでチャージし、もう一度改札を通ってくれ」と言われた。
翌日、「昨日は残金がゼロなので通れなかったのだろう」「今日は残金がゼロではないし、帰りは京都だし」と思い、帰りの城崎温泉駅の改札をPiTaPaで通った。でも、京都に戻り、改札を出ようとしたところ、同じように通れなかった。
後日に調べると、ポストペイ方式でPiTaPaが使える区域(エリア)は限定されている。区域を確認し、使わなければならない。区域外の場合、PiTaPaにチャージしておくことが必要となる。
城崎は区域外で、山陰本線で使えるのは園部までである。もう少し書くと、大手私鉄は(多分)どこでも大丈夫で、近鉄の場合は名古屋でも使える。
これに対し、JR西で関西圏から離れようとする時は要注意である。園部の先、福知山は明確に関西圏のはずなのだが、JR的には関西ではないのか。それとも「ど田舎」扱いなのか。明智光秀が怒ってJR西の本社に殴り込みそうな。

2021/04/26


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