川北英隆のブログ

梅雨はもうじき明けるのか

先日、郡山の実家に行った。その際のいくつかの情報がある。季節の情報と老舗の情報である。
老舗の情報から。贔屓の源九郎餅中嶋である。いつものように立ち寄って饅頭を買おうと思っていたところ、100メートル近く手前から、店の前と思しき場所に解体業者の小型トラックが停まっているのが見えた。「どうしたのやろ」と歩いていったところ、兄ちゃんが古い木材をトラックに積み込んでいた。
実は1週間ほど前にも郡山に行って中嶋に寄ったのだが、定休日でもないのにシャッターが下りていた。そのこともあったので、「ひょっとして廃業かな」と思いつつ、トラックの前まで行ったところ、壊された店がある。「ひぇー」と思いつつ、でも冷静に観察すると、小さな張り紙があった。読むと、改装のため8月初旬まで臨時休業と書いてあった。「良かった」である。
梅雨から真夏にかけて饅頭は売れないのだろう。お盆には需要があり、それに備えて改装していると思えた。一安心である。いつもそれなりに客がいるから、廃業とは到底考えられないのだが。
実家の庭にはムクゲが咲いていた。木の手入れをしているとニイニイゼミが1匹鳴き始めた。遠くではクマゼミが鳴く稽古をしているようだった。セミの声を聞くと梅雨明けが近い。そういつも思う。
同時にヤブ蚊が多くなっていた。そうだろうと予想し、蚊除けための秘密兵器を持参していた。アメリカ兵が使っているという上着である。上着といっても荒いネット式で、そのネットの繊維に防虫剤を染み込ませてある。
アフリカへの旅行用に買ったのだが、現地ではネットといえども暑さが倍加するように感じてしまい、あまり使っていない。そこで「日本ではどや」と持参したわけだ。と、効果があり、蚊が近寄らなかった。防虫剤のないズボンのほうを狙い、飛び回っていたが。
もっとも日本でも暑いことは暑い。ネット式上着の暑さに我慢するのか、それとも虫除けを体に塗り、それが汗で流れたところを蚊に狙われるのか、二択を迫られる。蚊が「ブーン」ではなく「フーン」と笑うように飛んでいた。

2021/07/12


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