川北英隆のブログ

子会社上場の慣習はアホ

ローソンが参加の成城石井を上場させようとしている。そのことを思い出したのは、カミさんが成城石井に激怒していたからだ(成城石井の話題のついでに別の店に怒っていたそうだが)。そもそも子会社を支配したまま上場させるのは、経営者が不出来だからだろう。
事実を書いておくと、ローソンは三菱商事の子会社、成城石井はローソンの100%子会社だとか(多分であり、しっかり調べる気持ちにはならない)。三菱商事からすると孫会社の上場である。ローソンとしては、要するに資金調達をしたいらしい。
「でもね」と思うのは、そんな子会社や孫会社の一部を身売りして、さらにその後も支配下に置いたまま、自分たちが楽したいと思う企業(今回の場合はローソンと三菱商事)なんて、ろくな会社ではないと思ってしまう。鞍馬天狗に登場する角兵衛獅子を思い出してしまった。
何故なら(前もソフトバンクの子会社上場で書いたかな)、しっかり稼いでくれる子会社なら、その持分の一部を売却するなんて、他人に(投資家に)お宝を渡してしまうことになり、愚の骨頂だからである。もしくは、一部売却せざるをえない非常事態に親会社が追い込まれているのかも。
海外企業の事例を見聞きすると、子会社を売却するのは、その子会社が親会社として営んでいる事業全体にとって不要だからである。もしくはその子会社の事業が採算に乗らないから(より正確には事業の利益率が資本コストをクリアしていないから)、売却するのである。
以上から明らかなように、日本の慣行のようになってしまった「子会社に対する持分を少しだけ売却する」なんて、その親会社の経営者には経営者の資質がない。ということは、その親会社の株式は売却である。
もしくは、その親会社の経営者は投資家を罠にかけ、儲けようとしている。とすれば、その親会社の株式は買いかもしれない。しかし、そんな陰謀を含んだ企業はどこかでずっこける。とすれば、その親会社の株式を敬遠するのが賢明だろう。
最後に成城石井だが、京都の店で買う食材の品質は値段の割に今一つである。賞味期限切れ間近だったせいかもしれないが、ベトナム風生春巻きは「何、これ」だった。また、以前に品川駅の店舗で昼飯を買ったところ、「コンビニ方がまだましやん」だった。カミさんの評価もほぼ同じである。
成城という東京での高級住宅街のイメージを前面に打ち出しているのだろうが、かえって成城のイメージを落としているし、京都人にとっては「成城、何どすえ」かもしれない。

2022/09/12


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