川北英隆のブログ

城山を越えて帯解へ

国見山の次は、その西の城山である。直線距離にして1キロ少し、近いのだが、実はこの付近を2回歩き、2回とも手こずっている。2つピークの間には奈良盆地側から、佐保川の支流の菩提仙川が入り、城山の北と東斜面を形成している。それが意外な難関だった。
前回、城山から国見山を目指したのは2014年5月、このブログに顛末を記録してある。
前回までは城山側から谷沿いの道を遡り、国見山側に出ようとしたのだが、はっきりとしたルートが見つからず、結局は適当に斜面を登ることになった。今回は城山の北斜面を使わず、南側からアタックすることにした。僕が使っている山歩き用のデジタル地図(ヤマレコ)によると、国見山からほぼ西に向かって明瞭な足跡(トレース)がある。途中、県道に出れば、後は簡単そうだった。
国見山からは西へ、ハイキングコースを下る。すぐにコンクリート舗装の道になる。北に向かい、かなり急な斜面を下り終えると分岐に出る。左手(南)側に「展望台」とあるので、それに入る。お地蔵さんを過ぎ、明瞭な道が終わる。トレースは西に向かって下っているので、薄い踏み跡をたどって下ったのだが、傾斜が急になり、下に県道が見えるのだが、間に崖があり、鉄のネットが張られている。無理をすると危険だと判断した。
仕方ないので引き返し、国見山へのハイキングコースに戻った。矢田原の村落を経由して2キロほど遠回りすれば、当初に予定した県道の地点に出られる。
とはいえ癪なのでショートカットを考え、標高520m付近から西へ茶畑の中の道に入った。途中で道がなくなったとしても、道路との間は崖ではない。実際、最後は薄い踏み跡程度になったが、簡単に県道に出られた。1キロ程度、短縮できた。
後は県道を南に登り、城山側の車道に取り付くだけなのだが、これも予想外に大変だった。まず県道がゴミだらけだった。大型のゴミ類を捨てに来ている。
次にヤマレコにあった県道から城山へのトレースは、実は菩提仙川の急斜面を下るルートであり、しかも重機が入り、工事中だった(4/21にアップした写真)。斜面に道路を付ける計画かどうかは不明である。今回は工事中の斜面を下った。日曜日で工事が休みだったこともあり、比較的すんなりと谷に下れた。
谷には中畑からの県道がある。念のために書いておくと、国見山から下りた県道とは現時点ではつながっていない。その中畑からの県道を少し登り、小さな峠に着くと、北へ上る道が分岐する。それが城山への道である。少し入ると「椿尾上城登城口」の標識がある。
軽トラが通れる程度の車道を北西に上がっていく。山頂の真南付近に山頂への登山道が分かれる。登山道は少し複雑ながら、登りは高みを目指せば比較的簡単に山頂に出る。
山頂には赤い鳥居があり、石の神様が祀られている。2014年から変わっていない。その奥に三角点(528.4m、点名は城山?)がある。展望はない。
下りは先の車道に戻るだけなのだが、登りを記憶していないと迷う可能性がある。車道に戻ると、後は椿尾、高樋を経て帯解を目指すだけである。椿尾には廃屋が目立った。60年前に棚田だった場所は鬱蒼とした植林に変わっていた。「うーむ、似たような風景が漢詩にあったな」である。
上の写真はショートカットに使った茶畑からの城山、下は城山の山頂である。
20250423城山を.jpg

20250423城山山頂.jpg

2025/04/23


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